更新日:2024年03月05日 12:54
ライフ

“ひろゆきの妻”が200万円の借金を背負った理由。「同時に200万円の貯金もあった」

フリーのWebディレクター、翻訳ライターとして活躍し、「ひろゆきの嫁」としてメディアにも出演する西村ゆかさん。2024年2月に「キング・オブ・クズ」の父と、ギャンブル依存で宗教信者の母に振り回された半生を綴ったエッセイ転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え(徳間書店)を上梓。 “毒親”からのストレスもあり、10〜20代には「摂食障害」を発症。さらに40歳で難病の「シェーグレン症候群」が発覚してもなお、笑顔で今を生きている。45歳の西村ゆかさんが伝えたい、人生訓とはーー。
西村ゆか

西村ゆかさん

人生に「一歩踏み出す勇気」を

――著者で、執筆中に「何度も立ち止まってしまった」と振り返っていた理由は? 西村ゆか(以下、西村):自分の体験は人に語るほどのものなのか、有名人でもないのにおこがましいのではないかと。ひろゆき君ならまだしも、私は妻ですし……(笑)。 ――(笑)。4歳で両親が離婚し、著書で「キング・オブ・クズ」と称した父と離れ離れに。ギャンブル依存で宗教信者の母と共に暮らし、親族に支えられながらの過去を赤裸々に明かしていました。 西村:インタビューによる“聞き書き”だったのですが、しゃべったことで気持ちが楽になりました。当初、本のテーマは決まっていなくて、話した内容をどれほど使うのかも決まっておらず。フランスでの暮らしに焦点を当てる予定もありました。でも、生い立ちから話していたら「もう少し詳しく」と聞かれる箇所が多くて。いつのまにか人生が主軸になり、かつてインタビューを受けたYouTube「街録ch〜あなたの人生、教えて下さい」出演回の内容を、より濃くした1冊になりました。 ――タイトルにあるテーマは「毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え」とさまざま。特に、訴えたい内容は? 西村:大枠としては、「一歩踏み出す勇気」です。「仕事」「夢」は「多くの人が共通して抱える悩み」として、担当編集者さんにインタビュー内容をふまえて選んでいただいたんです。「毒親」「夫婦」についても語っていますけど、人生でいつからか「仕事」への「夢」が生まれて、親との「お金」のトラブルも抱えながら生きて、前に進んできた過去を、すべて話しました。

日仏で感じる文化の違いは

西村ゆか――現在は、フリーの「Webディレクター、翻訳ライター」として活躍されています。 西村:翻訳ライターはここ最近ほぼやっていなくて、フリーのWebディレクターがメインの仕事です。取引先は日本の企業で、新規のサイトを制作する際のディレクションはもちろん、Webデザイナーとしての経歴も生かした担当サイトの修正や運用、企業SNSの“中の人”として、つぶやきも代行しています。 ――フランス在住で、日本との違いは感じますか? 西村:日本はあらゆるものが便利ですよね。電車が遅延せず、店員さんの接客も丁寧ですけど、周囲から「ちゃんとしなければ」とせきたてられるような、息の詰まる感覚はあります。反面、フランスはみんな自由に生きているし、不便であっても気が楽です。 ただ、仕事では日本の企業を相手にしていますし、フランス人との関わりが少ないから、そう思うのかもしれません。現地で仕事をしたら価値観が変わる気もしますし、いい面だけを享受して生きています。 ――著書では、10代半ば〜20代にかけて苦しんだ「摂食障害」の過去も明かしていましたが、現在は? 西村:12年ほど付き合い続けて、20代の終わり頃からは症状が出なくなったんです。今は、苦手なお酒を飲み、たまに吐くぐらい……(笑)。症状がひどかった当時を振り返ると「よく生きていたな」と思います。普通ではないと理解しながらも、病気と向き合っていなかったんです。 ストレスで追い詰められたときの憂さ晴らしであり、自分の逃げ場所でしたし、症状がなくなったら「どうしていいか分からない」と思っていました。まるで「相棒」のようでしたけど、20代半ばから治療をはじめて。ひろゆき君の支えもあり、今に至るまで、無事生きています。
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200万円の借金で反面教師の「両親と一緒じゃん」
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