60分550円で飲み放題“0秒レモンサワー”「安いだけじゃない」人気の理由に迫る
60分550円(税込)の破格で、レモンサワーが飲み放題。ご当地メニューの仙台塩ホルモンを看板メニューに掲げ、わずか3年半で全国83店舗に拡大した「ときわ亭」は、SNSでも話題の大衆焼肉酒場だ。人気の裏側には、どのような企業努力があるのか。運営元であるGOSSO株式会社のマーケティング本部長で、取締役の金谷雅史さんにその成り立ちや商品の裏側、今後の展望などを聞いた。
――2019年12月にオープンの横浜西口店を皮切りに、コロナ禍を経た3年半で全国83店舗(2023年5月時点)に拡大したときわ亭。創業の経緯は?
金谷雅史(以下、金谷):弊社では「年商100億円規模で持続可能性のある企業を目指す」というミッションがあり、その一環で「大衆酒場」や「日常食」、「路面店」をキーワードにした事業展開を計画していました。当初、あらかじめ強みを持つ飲食企業のM&Aも視野に入れており、情報収集を重ねる中で出会ったのが、東北6県で多店舗展開されている「仙台ホルモン・焼肉 ときわ亭」さんでした。
弊社の代表取締役・藤田(健)と先方の話し合いで「とにかくうちのホルモンを食べてくれ」と言われ、現地で実際に食したところ「こんな美味しいホルモンが仙台にあるのか」と衝撃を受けたようなんです。それをきっかけに「仙台」を掲げたホルモンで、東京をはじめ全国で「戦える」と確信したのが事業のスタートでした。
――看板商品「名物 仙台塩ホルモン」との出会いがあった一方、客席の各卓にレモンサワーのサーバーを設置する「0秒レモンサワー」のコンセプトが誕生した経緯も伺いたいです。
金谷:塩ホルモンはたしかにおいしいんですが、全国展開には「何か、要素が足りない」と社内から意見が上がったんです。お客さんに楽しんでもらえるエンターテインメント要素が必要となり、目を付けたのが、全国でいくつかの飲食店が導入していた「卓上にサワーサーバーを設置する」というアイデアでした。
ただ、効果的にPRできていなかったので「弊社ならもっと面白いコンテンツにできる」という自信がありました。社内の「0秒レモンサワーとうたうのは面白そう」という意見を取り入れて看板に掲げました。
「仙台のホルモン」に衝撃を受けた
「もっと面白いコンテンツにできる」という自信
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