漢字ブームに沸く外国人にとってKANJIとは?
外国人にとってKANJIとは?
なぜか、外国人を魅了する漢字――。そこでズバリ、「好きなKANJIとは?」と、主に欧米系外国人に、都内各所で尋ねてみた。まずは日本語の話せない旅行者を中心に、「尿」「森」「萌」「豚」「狂」など、いくつかの漢字を書いたシートを見せたところ、「形がいいね」(ドイツ人)、「なんとなく」(スペイン人)、「ハッピーでナイスな意味に違いない!」(オーストラリア人)と一番人気を集めた漢字は、なんと「呆」。「意味はFoolです」と説明したときは、呆れられるかと思いきや、皆さん笑ってくれて一安心。どうやらシンメトリーな字が好ましいらしく、ほかにも「不」「轟」「森」などが挙げられた。ただ、「いっぱい×があるのに、『爽』はポジティブな言葉なのか!?」(フランス人)という、日本人なら思いつきもしない疑問を投げかけられて、こちらも、ディスカバーKANJIな気分に。
一方、在日年数が長い人たちは、漢字の持つ意味をわかっているので、コメントも味わい深い。
「お金は人生を生きやすく、円満に進めてくれるからね。『円』かな」(オーストリア人)、「縦にプラス・マイナス・イコール・マイナス・プラスと並べると『幸』。深い!」(ドイツ人)と、哲学的ですらある。
「口という字はドア=出口をイメージして、上は棒よりabove(上)と覚えた」(オーストラリア人)なんて証言もあり、どうやら、外国人は漢字を学習するときに、漢字のビジュアル的な印象と意味を一緒に覚えるよう。
そうしていつしか、「『酒』という漢字は、飲みニケーション、幸せな気分を連想させるから好き。本国ではお酒に対して厳しいので、毎日、飲んでも何も言われない日本はすごい」(スウェーデン人)というように、日本贔屓になっていただけるわけで……このKANJIブーム、バカにしたもんじゃないかも。
PR会社に勤めるフランス人のダフネさん(右)は「森」を、アンロールさんは「風」をそれぞれセレクト。共に、形も意味も含めて好きと爽やかな回答だったが、「『爽』の字はイヤ!」(アンロールさん)なんだとか
「英会話カフェLeaf Cup」(千代田区飯田橋4-2-6 4F www.leafcup.com)のマネジャー・アンディさん(右)は「花見=酒だから、『花』の字も好き(笑)」。一方、「神のお告げで日本に来た」マイケルさんは、「『水』という字は川にも見えるよね」とのこと。そう、それが象形文字なんです!
JR大塚駅前のバー「SPEAK EASY」(豊島区北大塚2-14-1 3F http://speakeasy-tokyo.com)に集うみなさんに調査。「支えあう形がいいから『人』」(カナダ人)、「ゲームで覚えた『天』!」(フランス人)、「好きなものを書きました。だから『酒』(笑)」(アメリカ人)
― 海外[漢字ブーム]の凄いバカっぷり【5】 ―
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