日本スポーツ界、金メダル期待のハーフ選手たち。なぜ彼らは運動能力が高いのか?

 今、日本を席巻しているのはハーフ選手。恵まれた体躯、反射神経、瞬発力……日本人の常識を打ち破るプレーは、世界を驚かせるに十分。リオそして東京五輪でメダルを大量獲得する日が来る!

ハーフアスリートの才能が日本のスポーツ界を牽引する


 新国立競技場の建設を巡る問題からエンブレムの盗作問題、さらには五輪招致を「黒いカネ」で買ったという疑惑が浮上するなど、思えば開催決定からネガティブな印象がつきまとってきた2020年東京五輪。しかし、そんななか希望の光となっているのが、両親のどちらかが外国人の「ハーフアスリート」の存在である。

 今やテレビをつければタレントからアナウンサーまでハーフを見かけない日はないが、日本のスポーツ界でも多くのハーフ選手が台頭している。

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サニブラウン・アブデル・ハキーム

サニブラウン・アブデル・ハキーム

 昨年の話題をさらった、走攻守にわたる好プレーで甲子園を沸かせたオコエ瑠偉や、7月の世界ユースで2冠に輝いたサニブラウン・アブデル・ハキームはリオ五輪代表の最終選考会を兼ねた日本選手権をけがのため欠場でオリンピック出場は厳しくなったが、今後が楽しみなのは彼らだけではない。

 ラグビーの松島幸太朗は強豪南アフリカを破ったW杯での活躍が記憶に新しく、女子バレーの宮部藍梨や男子バスケの八村塁は高校生にして日本代表入りを果たした逸材だ。先月、リオ五輪に出場する男子サッカーは強化と選手選考を兼ねてフランス・トゥーロン国際大会に参加したが、メンバーの20人には予選突破に貢献しながら今回はケガで外れた鈴木武蔵(アルビレックス新潟/父親がジャマイカ人)を除いても、オナイウ阿道、富樫敬真、ファン・ウェルメスケルケン際(FCドルトレヒト/父親がオランダ人)と、ハーフ選手が3人も占めていた。陸上の大会に行っても、もはやカタカナの名前は珍しくなく、まさにハーフ選手が席巻しているともいえる。

八村塁

高校生として唯一日本代表に選出された八村

 とりわけ、目立つのはオコエやサニブラウンに代表されるようなアフリカ系ハーフの選手たちだ。総務省の発表でも、在留アフリカ人の数はこの25年で6倍以上に急増していることを考えれば、彼らの活躍を目にする機会が増えたことは自然の流れである。では、なぜ彼らは運動能力が高いのか。

 スポーツ遺伝子に詳しい順天堂大学准教授の福典之氏が解説する。

「遺伝的にはスポーツで高いパフォーマンスを発揮するには、これまでアフリカン×アフリカンの組み合わせがいいと思われていました。しかし、アメリカのスプリンターの遺伝子(ミトコンドリアDNA)を解析した結果、最もいい成績を出していたのは父方がアフリカ系、母方が非アフリカ系というミックスだったのです。つまり瞬発系運動能力についてはハーフという要素が与える影響は少なくないと考えられます」

 さらに興味深いのは、異なる遺伝子配列の組み合わせにより多様性が広がり、運動能力について飛び抜けた人材が現れても不思議ではないという。

「あくまで一般の人のデータですが、似た遺伝子配列よりも異なる遺伝子配列の組み合わせのほうが、予想を超える能力を生み出す傾向が見られます。その意味で、純粋な日本人よりもアフリカ人と日本人のハーフのほうがズバ抜けた運動能力を持つ可能性は高い」(福氏)

 陸上のスプリント競技に限れば、近年ジャマイカ選手の躍進が目覚ましいが、これは彼らのルーツであるナイジェリアやガーナと比較して混血であることと無関係ではないともされる。

 まさに金の卵。潜在能力を秘めたハーフ選手から目が離せない。

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