スポーツ

日本スポーツ界を盛り上げるアフリカ系ハーフの選手たち

 高校野球は100周年にふさわしい連日の熱戦を終え、現在、バレーボールと陸上は世界大会の真っ只中だ。「スポーツの秋」の訪れを感じる今、高校スポーツの世界でこぞって注目を集めているのが、アフリカ系ハーフの日本人選手たちだ。

陸上競技

※写真はイメージです

 まずご存知の方も多いのが、夏の甲子園で関東第一(東東京)の切り込み隊長として注目を浴びたオコエ瑠偉外野手。遠投120m、50m走は5秒96で、ナイジェリア人の父を持つハーフである。その目覚ましい活躍は記憶に新しいだろう。

 今夏の東東京大会決勝では、投手の足下を抜け中前に転がった安打を二塁打にし、観客とプロのスカウトを唸らせた。課題と言わていれた打撃でも東東京大会で4割4分の打率を残し、走攻守、どれをとっても見ていて飽きない選手だ。

 そして第97回全国高校野球選手権大会でも、興南との準々決勝では決勝本塁打を放ち、中京大中京戦では左中間への大飛球をキャッチするなど守備でも魅せた。高い身体能力で今秋のドラフト上位候補として指名が期待されている。

 続いて、バレーボール女子の宮部藍梨も父がナイジェリア人のハーフである。残念ながら今回は、腰痛によりW杯メンバーから外れてしまったが、181cmの恵まれた身長を生かし鋭いスパイクを打ち込む姿は圧巻だ。309cmの最高到達点は全日本のエース・木村沙織の304cmを上回り、サウスポー・長岡望悠の310cmに次いで、高校生ながら全日本でもトップクラスの到達点を誇る。

 そして彼女は、昨夏のインターハイ、10月の国体、今年1月の「春高」バレー(全日本バレーボール高等学校選手権大会)のすべてで優勝を果たした金蘭会高校(大阪)で1年生エースとして活躍した、バレー界で大注目の逸材なのだ。

 昨年6月には、2020年東京五輪へ向けた日本協会の集中強化策「プロジェクト・コア」にも選ばれた。ポスト木村沙織として現在開催中のFIVBワールドカップバレー2015でエースとして結果を残す19歳の古賀紗理那、天才セッターの宮下遥らとともに次世代のバレーボール界を盛り上げていくのは間違いないだろう。

 最後に、世界陸上北京の200mで、20秒47の2組5着で惜しくも史上最年少の決勝進出を逃したサニブラウン・ハキーム(東京・城西高2年)もその一人だ。父はガーナの元サッカー選手で、母親もハードルでインターハイに出場した経歴を持つアスリート一家。もし16歳5か月で決勝進出していれば、ウサイン・ボルトの持つ18歳355日の記録を大きく上回る最年少ファイナリストとなっていた。

 高校生ながらトップアスリートとして活躍するこうした世代は、2020年の東京五輪でも中心的な存在となるだろう。個人の努力はさることながら、将来の日本スポーツ界を盛り上げていくのは、アフリカ系ハーフの選手たちかもしれない。

<取材・文/北村篤裕>




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