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『テルマエ・ロマエ』だけじゃない!この風呂マンガがすごい!!Best5

 単行本は500万部の大ベストセラー、映画も大ヒットの『テルマエ・ロマエ』。風呂好き日本人のツボを突いた“前代未聞の風呂マンガ”として話題沸騰中であるが、実は『テルマエ』以外にも風呂マンガは存在する。  そこで、マンガ解説者の南信長氏に“おすすめ風呂マンガ・ベスト5”を挙げてもらった。

吉田戦車『フロマンガ』(小学館)

「まずは、その名もズバリ『フロマンガ』。ご存じ吉田戦車のギャグマンガです。風呂というワンテーマで、よくここまでいろんなネタが出てくるなーと呆れるほどの風呂づくし。風呂で抜け落ちた陰毛までキャラ化するのがさすがというか。ギャグで笑わせながらも、きちんと風呂愛があるところがいい。個人的には『お父さんとフロに入らなくなるまであと○日』というカウンターを押す少女とお父さんのシリーズが好きですね」  続いて南氏が挙げたのは、作/大原利雄、画/立澤克美『風呂人(ふろんど)』

作/大原利雄、画/立澤克美『風呂人』(講談社)

「旅行雑誌の仕事で『究極の温泉地図』の取材を担当することになったフリーライターが主人公。彼が編集者の指示で各地の秘湯を巡るんですが、その秘湯がハンパじゃない。地形図と携帯GPSがないと辿りつけないような場所にあったり、硫化水素ガスがたちこめていてガスマスクが必要だったりという、まさに命がけの秘湯なんです。そんな究極の秘湯に挑むうちに、“本物の温泉”の魅力にハマっていく主人公の姿はバカバカしくも感動的。でも、何よりすごいのは作中に登場する温泉がすべて実在していて、原作者の大利雄氏が実際に行ったことのある場所だということですね(笑)」  そこまでいくと秘湯というより、もはや秘境という感じ。もうちょっとハードルの低い温泉ガイドマンガはないですか?

たかぎなおこ『ローカル線で温泉ひとりたび』(メディアファクトリー)

「それなら、たかぎなおこ『ローカル線で温泉ひとりたび』がおすすめです。タイトルそのままのエッセイマンガですが、温泉は気持ちよさそうだし、食べ物はおいしそうだし、今すぐにでも出かけたくなります。のほほんとした絵柄がまた旅情を誘うんですよ」 残る2作は、温泉をからめたストーリーマンガ。

中西やすひろ『温泉へゆこう!』(集英社)

中西やすひろ『温泉へゆこう!』は風呂マンガの古典的快作と言えるでしょう。温泉大好きサラリーマンが仕事にかこつけて全国の温泉を巡る。取引先の社長を温泉でリラックスさせて商談をまとめちゃったりするようなストーリーに、下品にならない程度のお色気も交えて、ベテランらしく手堅く読ませます。実在の温泉がモデルになっているので、温泉ガイドとしても参考になる。そして最後は、鈴木みそ『限界集落温泉』。過疎の村のつぶれかけの温泉宿を、仕事に追いつめられて逃げてきたゲームクリエイターが立て直す。ビジネスに役立つ発想も満載で、異色の温泉再生物語として楽しめます」

鈴木みそ『限界集落温泉』(エンターブレイン)

 さすが風呂大国ニッポン、いろんな風呂マンガがあるもんだ。 <取材・文/日刊SPA!編集部>
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