携帯電話、MNPの新規契約者ばかり優遇されてないか?
MNPのおトクっぷりが話題になる一方で、長期ユーザーが優遇されるというケースをほとんど耳にしない昨今だが……
◆長期ユーザーへの優遇がショボくなっている!?
ケータイユーザーの間で「同じキャリアを長く使い続けていても何のトクにもならない」という考え方が広まっている。端末を購入する際に優遇されるのは、MNPによる新規契約者ばかり。同じ端末を買うのにあちらは0円、こちらは5万円というのでは、ムカっ腹も立つというものだが……。
「MNPに限らず、もともと新規は安くて機種変更は高い……というのはガラケー時代からの常識。キャリアにとっても、例えばガラケーからスマホに乗り換えたいというユーザーにならインセンティブの落としがいがありますが、単に長く使っているだけのユーザーに、わざわざお金をかける理由はないでしょう」(携帯電話業界に詳しいライターの2106bpm氏)
現状、既存ユーザーが恩恵を受けられる仕組みと言えば、キャリアのポイントプログラムくらい。しかも「長期ユーザーほど多くのポイントをもらえる」というシステムを採用しているのはドコモのみ。そのドコモも、auやソフトバンクに足並みを揃えて、来春より「100円ごとにポイント付与」という現在の制度を「1000円ごとにポイント付与(1000円未満は切り捨て)」に改定。チリも積もればで、ユーザーにとっては嬉しくない変更だ。
「キャリアとしては、ポイントをバラ撒くより、“ウチでしか使えないサービス”を拡充することによってユーザーを引き留めたい。ドコモの場合、キャリアメールに加え、『dビデオ』など独自のコンテンツサービスに力を入れていますし、auは『スマートバリュー』をプッシュしていますね」(モバイル評論家・法林岳之氏)
とはいえ、ユーザーとしては、わかりやすい“お金の匂い”に惹かれてしまうもの。安く機種変更できるならどこのキャリアでも構わない……という人は多いだろう。
◆MNPのココに注意!
【見えない部分で意外とカネがかかる】
回線の契約解除金、MNP転出手数料、新規契約の事務手数料などを合わせると、1万5000円くらいかかる。解除金を節約したければ、2年に1回の更新月に解約する必要があるが、代わりにその月の各種割引が無効になることも。キャリアによっては、更新月と端末代の月々割引の終了月がズレるようになっており、更新月に解約してしまうと、本来受け取れるはずだった割引が1か月分パァに……。
【有料オプションがベタ付けされる】
「一括ゼロ円」を実現するには、当然“原資”が必要となる。それに充当されるのがキャリアやコンテンツプロバイダからのインセンティブ。すなわち「オプションサービス」や「有料アプリ」の類が山盛りくっついてくるわけだ。これらを料金が発生しないうちに外すのは、かなりの手間。
【iPhone⇔Androidはアドレス帳の移行が面倒】
Android端末同士のMNPならアドレス帳をmicro SDに入れておけば手間なく移行できるし、iPhone同士でもiCloudにデータを上げればいいが、別OSに変更する場合は専用アプリによる移行作業が必要。
― 携帯電話「長期継続利用」でトクする技術【1】 ―

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