マンションの一室に衰弱した猫たちが50匹以上…【多頭飼育崩壊】

 ペットブームが叫ばれて久しい昨今。犬や猫の毛を丁寧にカットしたり服を着せたりと、手の込んだ飼育を施す飼い主がいる一方で、ある悲劇が起きている。それは動物保護団体の間で「多頭飼育崩壊」と呼ばれる事象だ。一般にはあまり知られていないが、避妊手術をしないまま多数の犬や猫を同じ場所で飼育した結果、自然発生的に繁殖してしまい、飼い主の手におえないほどに増えてしまう状況を指す。加えて、そういった飼い主は高齢化などで経済的に困窮しているケースが多く、そういったさまざまな要因が重なって“現場”は糞尿だらけで荒れ果て、さながら地獄絵図のような惨状になってしまうのだ。

 過去に日刊SPA!ではいくつかのそういったケースを扱ってきたが、動物のレスキュー活動を行う保護団体「たんぽぽの里」代表の石丸氏から、「またしても多頭飼育崩壊が起きてしまった」という連絡が入った。まずは下記の現場写真を見ていただきたい。

⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=666828

 まさに地獄絵図のような状況だが、なぜこのような事態になったのか。石丸氏が話す。

「これは神奈川県鎌倉市のマンションの一室で起こっているケースです。飼い主は30代の夫婦。このような惨状になった経緯は現在、飼い主から詳しく聞いているところなのですが、神奈川県動物保護センターからの要請で複数のボランティアが現場に向かい、発覚しました。当該宅の玄関を開けると、中には痩せこけて衰弱しきった20匹ほどの猫。屋内には大量のゴミなどが積み重なっているので、確認できたのは 50匹ほどですが、もっといるかもしれません。建物内は猫の糞尿だらけ。ほとんどの猫が健康状態を悪化させていて、片目のない猫や、キャットタワーには長時間放置されて毛の固まりのようになった亡骸らしきものや、生まれたばかりの子猫の無残な亡骸などもあったそうです」

 そしてこのケースでは、近々マンションのオーナーによる立ち退きの強制代執行が予定されているため、「最悪の場合には取り残された猫が殺処分になる可能性もあり、複数のボランティア団体が緊急で保護先を探している状況」(石丸氏)だという。

「夏前は猫の繁殖期が過ぎた後ということもあり、残念ながらこういった多頭飼育崩壊のケースが増えてしまう。現在はこの鎌倉のケースのほかに、小田原市の一軒家でも約50匹の飼育崩壊が起きています」

 どのケースでも、悲劇的な最後を迎えるのは、なんの罪もない動物たちだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班 写真提供/たんぽぽの里>

※里親希望の方は「たんぽぽの里」の代表番号(070-6434-5161)まで

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