マーシーが当時の2ちゃんねる騒動を振り返る「ギャグのために人生を棒に振ったわけじゃない」

覚せい剤取締法違反で3年6か月の実刑判決を受けたタレントの田代まさしが、昨年7月に東京の府中刑務所から出所したことをブログで報告。薬物依存からの回復を支援する民間施設「ダルク(DARC)」に入ったことで、「刑務所は薬物依存を回復させてくれる場所でなかった」と前回の記事では語ってくれた……。

⇒【前編】田代まさしが“覚せい剤の快感”を語る「薬物依存は病気。一人ではクスリの前では無力なんだよ」http://nikkan-spa.jp/813476

――一般の人には想像しにくい刑務所生活について教えてください。たとえば府中刑務所と言えば、毎年11月3日に開催される「文化祭」が人気ですよね。

田代まさし田代:刑務所内を見学できるツアーがあるんだよ。あれ、サファリパークかよって思ったもん(笑)。

 あと、食堂で受刑者の人たちと同じメニューを食べましょうみたいなのがあるじゃない? 麦飯だったりカレーだったりするんだけど、そのときのカレーは具材もいいし、いつもこれ出せよっていう(笑)。

――だからあんなに家族連れにも人気なんですね(笑)。

田代:「けやきの散歩道」っていう、府中刑務所だけで流れてるラジオ番組があんのよ。受刑者からメッセージとリクエスト曲を募集してるから、みんな一生懸命リクエストを書くんだけどさ。「○○工場の××さん、卒業おめでとうございます」とか読んでくれて。刑務所で女性の声を聞くことがないから、それがすごく楽しみなんだよ。「どんな顔してるんだろう」って想像しながら(笑)。

そしたら運動会のときに「パーソナリティーが来てるらしい」って受刑者同士で大騒ぎになって。「だれだれ、どれどれ!?」って騒いでたら「騒ぐんじゃねえ、お前ら」って刑務官に怒られて(笑)。

――田代さんが話すと、刑務所生活が楽しそうに思えてきました……。

田代:そんな具合で、刑務所は「犯した罪を反省する」ってテンションにならないから、「今度は捕まらないようにうまくやる」って考えのやつらがいっぱいいるんだよ。「次は俺から買えば? 大丈夫、捕まんないから」って、お前が捕まってるじゃねえかよって(笑)。

映画『幸福の黄色いハンカチ』で、出所した高倉健さんがかつ丼とラーメンとビールを頼むってシーンがあってさ。それに憧れてたんだけど、今回もダルクのスタッフが迎えにきてくれて「まず保護観察所へ行かなきゃいけないから」って言われて実現できなかったんだよ。健さんはすっごい憧れの人で、映画は全部観てるし、本も全部読んでるんだよ。

――高倉健さんと実際にお会いしたことは?

田代:あるよ。ある日、車を運転しててバックミラー見たら、水色のベンツのオープンカーに乗ってハンチングにサングラスをかけた男がいたんだよ。「うわ、かっこいい」と思って見てたら高倉健さんで。すぐにカミさんに電話して「うしろに健さんがいる!」って言ったら「志村けん?」って言われたよ(笑)。

そしたら健さんが車から降りて、胸からいきなり名刺を出して「こんにちは、高倉です。今度、食事でも行きましょう」って言ってくれたの。裏に電話番号が書いてあるのかなと思ったら、アドレスだけしか書いてなくて。オレ、ネットやってないから連絡できなくてさ。それ以来、連絡しないで健さんが亡くなっちゃった。健さんは本当にかっこいいよ。

――ネットと言えば2001年頃から、2ちゃんねるで「田代祭」と呼ばれるほどのムーヴメントが起こっていましたね。当時のことはご存知だったんですか?

田代:知ってたよ。TIME誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」で1位になったのはすごいなと思ったけど、「ギャグのために人生を棒に振った田代は神」だって言われたのは……ちょっと違うなって思ったよ。別にオレはギャグをやりたくて人生を棒に振ったわけじゃねえって気持ちがどっかにあった。

ただ、マサイ族の二人がジャンプしながら「ミニにタコ」って書かれた習字の半紙を持ってる写真を見せられたときは、「世界的じゃん、俺」って思ったけど(笑)。それだけ影響力があるんだって受け止めてるけどね。

――今回の出所後、芸能界のお知り合いから連絡はありましたか?

田代:鈴木雅之からはやっとメールが来たよ。「お前が失った信用を取り戻すのは大変だぞ。並大抵のことでは信用は取り戻せない。でもお前にはしっかり生きていってほしい。そのためには俺は応援するし、近くで見守ってるから」ってすげえかっこいいメールが来てさ。うれしかったね。

※3月23日には田代まさし初のコミックエッセイ『マーシーの薬物リハビリ日記』(泰文堂)が発売される

<取材・文/北村篤裕>

マーシーの薬物リハビリ日記

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