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ハリル会見に対する田嶋会長らの発言が、“人として最低”だと炎上中

日本の会社でもありがちな陰湿さ

 こうした対立の構図から浮かぶのは、これは日本社会にありがちなトラブルだということだ。  普段から細かな目標設定をあいまいにして議論を避けるから、いざ問題が発生したときに適切な対応を取れなくなる。すると裏で上層部が談合をして厄介者を切るため力ずくの手段に訴える。  ハリル氏は会見で、「解雇することは問題ない」としつつ、「なぜ、会長にしても西野さんにしても、『ハリル、問題があるぞ』と一度として言ってくれなかったのか。本当に一度として」と述べている。  「コミュニケーション不足」というぼんやりとした解任理由は、それをはぐらかすための言葉遊びにすぎない。  今回サッカーファンの間で嫌気がさしているのは、一連の対応に日本的な陰湿さを感じ取ったからなのではないだろうか。

戦術論は別として、「人格」のレベルの差は明らか

 そのうえで多くの人がハリル氏を支持し理解を示している点に注目したい。  それは彼が一流の指導者だからではない。また彼を哀れんで同情しているからでもない。自らの考えを正確に伝えようとする姿勢において、ハリル氏とサッカー協会とでは天と地ほどの差があるからハリル氏の言い分に耳を傾けるのだ。  信じるに足る言葉を発しているのは一体どちらなのか? 世間は話す者の人格を判断しているのである。  自らの解任に関わる問題とは切り離して日本への感謝と代表チームにエールを送ったハリル氏。  1時間半にわたった会見の最後に、ハリル氏は300人超の報道陣に向けてこう頼んだ。 「私のことをどう言っても構いませんが、日本代表は今、すごく窮地に陥っていると思います。(中略)お願いです。どうか彼らに準備の時間を与えてあげてください」  対して、田嶋会長は「信頼はなくなっている。コミュニケーションが取れていない。それだけで(解任理由として)十分だと思います」、「とにかく私たちは次に進んでいる」として、限られた戦力でアジア予選を突破したことに感謝すらせず、臭いものには蓋をするといった態度を取り続けている。  サッカー協会はうまいこと邪魔者を排除できたと考えているのかもしれない。だが、人の道においてはハリル氏との“デュエル”に敗北したのだ。<TEXT/石黒隆之>
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