無敵のレッドブル・ホンダになるため2019年F1開幕までにやるべきこと
30回目を迎えた鈴鹿F1日本GP。我らがトロロッソ・ホンダは予選6番手、7番手につけ、ダブル入賞が期待されたが、決勝ではノーポイントに終わった。2018年シーズンは残り4戦。そこで週刊SPA!「AUTOCLUB」でおなじみのF1全戦取材ジャーナリストの米家峰起氏と2019年シーズンに思いをはせる!
担当A:鈴鹿前のロシアGP金曜に初投入され、鈴鹿で本格実戦投入されたホンダのパワーユニット(PU)スペック3。かなり大きなアップデートですか?
米家:というふうに聞いてます。ロシアGPでは金曜だけの走行だったので、ホンダはまだ比較データは持ってないと言ってましたが、今ごろはすでにわかっているでしょう。明らかにルノーを追い抜いてますよ。
担当A:鈴鹿では振動が出るなど、まだまだPUセッティングの調整が必要のようでしたが、残り4戦のなかでセッティングの最適化が進めば、まだまだ伸びしろはかなりある?
米家:さすがに地元鈴鹿では壊すわけにはいかないからセーフティマージンをとって使ってたようで、フルにパワーは出してない。でも残り4戦は来年のPUに向けた実戦テストになるので、ガンガン攻めて使ってくると思います。ホンダのあるエンジニアが「壊れたら、その壊れっぷりが勉強になる」と言ってましたから(笑)。それくらいの気持ちですよ。
担当A:トロロッソのクルマにもアメリカGPでアップデートが投入されるとか。
米家:シンガポールGPで投入する予定が間に合わず、アメリカGPを目指してやってるとは聞いてます。鈴鹿でも今までとはサスペンション周りのセッティングを変えて、風向きの変化に弱いというクルマの特性がかなり改善されたようですし。
担当A:残り4戦、スペック3の熟成が進み、クルマのアップデートがうまく機能すれば、中団グループでいい戦いができそうですね。では、来シーズン。いよいよレッドブル・ホンダが走り出します!
米家:もうすでにレッドブルは今シーズンのコンストラクターズ(チーム)ランキング3位が確定しているので、とっくに来年のクルマの開発に移行してます。
担当A:レッドブル側のホンダPUに対する期待はかなり大きい?
米家:ルノーよりパワーが上がるのはもちろん、PUの大きさもコンパクトになる。ルノーPUはカスタマー供給ですが、ホンダはワークス体制。自分たちの希望をホンダが聞いてくれるので、クルマの開発の自由度はかなり上がるはずです。
担当A:今シーズン、レッドブルは非力なルノーPUでも中国GP、モナコGP、そしてオーストリアGPと3勝。ということは来シーズン、F1復帰5年目にしてホンダ初勝利が見えてますね!
レッドブルが速くなれば、トロロッソも速くなる!
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