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離婚で貧困におちる熟年男性も。「離婚は早いほうがいい」と専門家

 好景気だと言われる昨今だが、将来への不安は全然消えない、という人は多いはずだ。老後に生活苦に陥る「老後破綻」も問題になっているが、そのきっかけの一つに「熟年離婚」があるという。  

「40代か50代のうちに離婚をしていたら、貧困老人にならずに済んだのに…というケースも少なくないです」と語るのは「離婚110番」を運営する渋川良幸氏だ。

 1992年から離婚カウンセラーとして多くの相談を受けてきた同氏は、60代男性の離婚の危機を例に、働く世代の男性たちに警鐘を鳴らす。

結婚30年。突然訪れた危機……


熟年離婚

写真はイメージです(以下同じ)

 三好直樹さん(仮名・64歳)は定年後、妻の親戚が所有する土地にある小さな家に寝泊まりをして、畑仕事に勤しんでいた。

 結婚して30年が経ち、子供たちも成人して自立。5歳年下の妻は東京に購入したマンションに実の母と暮らし、畑仕事に生きがいを感じていた三好さんは、週に一度東京に戻るといった生活を送っていたのだが……。

「子供たちが家を出て独立してから、互いに干渉せずにマイペースで生活をしていたと思ってきましたが、突然妻からの離婚の申し出があり、調停の通知が畑仕事をしている小さな家に届いたんです。青天の霹靂(へきれき)とはこのことですよ」

 妻の弁護士から事情を聴くと、離婚したい理由は妻の長年にわたって募ってきた不満(同居もせずに好きなことをやっている)が爆発したことだった。

「厄介なのは、離婚にあたって妻がマンションと預金の8割をよこせと請求してきたことです」

 それは財産のほとんどを妻に奪われるということ。当然三好さんは頭を抱えた。
 財産分与は、婚姻中に築いた資産を分配するもので、妻に半分渡すのが原則だが、「妻は同居義務違反を理由に優位な立場で離婚を進めようとしていたんです」

 離婚条件の交渉がうまくいかなければ、妻と妻の母親にマンションをとられる。一方、畑仕事をするために住んでいる家は、妻の親戚の所有物だから、ここに住むならば土地ごと購入が必要となる。そうなると、預貯金をすべて使い果たしてしまうのだ。

「離婚すると『貧困老人』まっしぐらですよ。妻と同居することで離婚を回避できるなら、生きがいの畑仕事もやめようと決めました」

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熟年離婚はリスク大

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