仕事

55歳で大企業から中小に転職したら…“使えないオッサン”の悲劇

 少子高齢化が進む昨今、長く働き続けることはもはや必然に。かつての「働き方」がいよいよ微塵も通用しなくなるこれからの時代、60歳以降の人生を確実に乗り切るうえで必要となるものとは一体? 経歴よりも資格よりもずっと重要となる「サラリーマン生活の適切な終え方」ここに考察する——。 会社員人生の終活

入社後に待ち受ける高齢転職者の悲劇

「正直、自分の見通しが甘すぎました」  そう振り返るのは、昨春、大手消費財メーカーから流通系の中小企業に転職を果たした田端雄一さん(仮名・57歳)。 「55歳で役職定年を迎えたものの、もう一度、仕事に打ち込める環境に行きたくて転職活動を始めました。この年での転職は厳しいとは聞いていたのですが、2か月ほどで内定を得ることができました」  給料こそ下がるものの、伸び盛りの会社の雰囲気に惹かれた田端さんはすぐに転職を決意。しかし、入社早々から戸惑うことになる。 「新天地はすべての調整や準備を自分でやらなければならず、仕事が全然進められない。最初は親切に教えてくれていた同僚からも次第に“大企業出身なのに使えないオッサン”と思われながら、必死に頭を下げていました」  結局、田端さんは転職から半年余りで退職を余儀なくされ、現在は求職中だという。  こうした高齢転職の失敗について「以前なら引き取り手のなかったレベルの人でも転職できてしまう現状に原因がある」と40代以上のクライアントを多く抱える転職エージェントの河井雄一氏(仮名)は指摘。 「かつては40~50代の転職といえば、一握りの管理職候補が大半でした。しかし、中高年がダブついている大企業に対して、中小企業の人手不足は深刻という背景のもと、状況が変化。もうひと花咲かせたい中高年が年収減を覚悟して転職するのですが、うまくいくことはまずありません。  担務が細分化されている大企業に対して中小企業は管理職であっても雑務まで担うのが当たり前。転職経験が乏しい中高年がそんな企業風土の違いに適応できるはずもないのに、中小企業はありがたがって採用してしまい、不幸な高齢転職者が生まれてしまうわけです」  “転職できてしまう”からこそ、当事者には一層慎重な判断が求められるのは間違いない。 — 会社員人生の終活 —
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