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平成最強の外野手TOP5 2位松井秀喜、1位は? 張本勲らレジェンドOBが選定

野村克也、張本勲、牛島和彦etc.レジェンドOBが選定!

 平成から令和へ――改めて、平成期のプロ野球界の歴史を振り返れば、平成元年は、セ・リーグ覇者の巨人が、日本シリーズで近鉄と激突。3連敗からの4連勝で近鉄を下し日本シリーズを制した年となる。同年、近鉄のブライアントが対西武ダブルヘッダーで4打席連続本塁打を達成するなど、まさに激動の平成球史の始まりだった。

平成・令和プロ野球「ベストナイン」総選挙

 平成全30シーズン中、日本プロ野球界で活躍した選手のうち、ベストプレーヤーは誰なのか? そんな無謀とも思える問いに答える新刊『平成・令和プロ野球「ベストナイン」総選挙』が刊行されている。  ID野球の生みの親・野村克也、御意見番・張本勲、平成の鉄人・金本知憲ら、球界を代表するレジェンドOB69人に緊急取材を敢行。投手3部門(先発、中継ぎ、抑え)、野手8部門(外野手は3人選出)、指名打者の計12部門で、1位5点、2位4点、3位3点、4位2点、5位1点と順位をつけてポイント化。各部門のランキングを作成(※)、「ベストナイン」を明らかにする、というのがその試みだ。  今回は、外野手編と指名打者編のベストプレーヤーを大公開。採点者たちの選定コメントと併せて見ていこう。

<平成プロ野球「ベストナイン」総選挙・外野手編>

1位 イチロー(’92~’19・マリナーズほか)330点 2位 松井秀喜(’93~’12・巨人ほか)295点 3位 柳田悠岐(’11~・ソフトバンク)127点 4位 金本知憲(’92~’12・阪神ほか)109点 5位 秋山幸二(’81~’02・西武ほか)97点 6位 前田智徳(’90~’13・広島)72点 7位 高橋由伸(’98~’15・巨人)50点 8位 秋山翔吾(’11~・西武)37点 9位 糸井嘉男(’04~・阪神ほか)36点 10位 青木宣親(’04~・ヤクルトほか)28点

イチロー、松井は別格。総合力で選ばれた3位は?

 1位はイチロー。全ポジションで最多となる330点を集めた。 「内外野合わせて『平成ナンバーワン野手』。高卒後18歳でメジャー入りしていれば5000本安打は打っていたのではないか」(張本勲) 「なんだか知らないけど人柄的に好きになれない。けど、選ばざるを得ないだけの実力」(野村克也)  と、球界のご意見番も文句なしの評価。 「オリックス時代の彼に関しては、はっきり言って『打たれてもいい』という感覚で対戦していました」(西崎幸広)など、対戦した投手からの票も多く集まった。立浪和義は「イチローのバッティングは間の取り方が絶妙なんです。始動が早いのでボールを呼び込める。それにステップする足を常にボールを探しながら地面に着けるんです。だからどんなボールにも対応できる。若い時はトップからインパクトまで、バットを出すのが速かった」と評した。  2位は松井秀喜。 「打球の速さは日本人ダントツ。シンプルだけど、相当振り込まないと出てこないあのスイングは、やっぱり参考にしました」(金本知憲)といった声のほか、「巨人に現れた最後のスーパースター。人気凋落の危機にあったプロ野球を救ったという意味でも平成トータルのMVP」(江本孟紀)という評価も。  3位はギータこと柳田悠岐。 「長打力は際立っているし、トリプルスリーを獲得しているように足も速い。さらには強肩で守備がいい」(張本勲) 「山田とのトリプルスリー同時達成は平成の野球史でも大きなインパクト」(赤星憲広)  と、野手としての総合力の高さを評価する声が多かった。  4位は金本知憲。 「試合を休まない姿勢が素晴らしい。4番打者らしい4番打者」(野村克也) 「あれだけの期間、試合に出続けた精神力に脱帽」(江本孟紀) 「長く安定した数字を残したという意味でイチロー、松井と遜色ない」(篠塚和典)  など、連続出場記録を讃える声が多かった。  5位は秋山幸二。 「バッティングも守備もいい」(村田兆治) 「サードを守っていると、恐ろしい打球が飛んでくる。とにかくリストが強い選手という印象です」(金村義明)  6位は前田智徳。 「まさに天才打者。山本浩二さんや落合博満さんも『前田こそが天才』と言っていました。彼のバットコントロールは本当に素晴らしくて、理想的なバッティングでした。あの大ケガ(右足のアキレス腱断裂)がなければ、もっと記録を残せたかもしれないですね」(松中信彦)
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DH編「打球は速すぎて、外野ゴロでも追いつけない」
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平成&令和 プロ野球ベストナイン総選挙

レジェンドOBが選定!

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