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お騒がせコメンテーター6人衆。長嶋一茂から岩井志麻子まで

④立川志らく(55) ネット世論のような

落語家/『ひるおび!』(TBS系)  松本人志(55)や古市憲寿氏(34)と並び、発言のほとんどが記事になる存在。あの立川談志(1936-2011)の弟子とくれば、舌鋒鋭く世相を斬りまくってくれるはず。と思いきや、意外にも切り口は浅い。  炎上するケースはあっても、川崎殺傷事件のときのように、「死にたいなら一人で死んでくれ」と、ヤフコメ程度の感情的な煽りで終わってしまうからだ。  こうした浅さは、正論を述べる際にも変わらない。年金2000万円問題では「年金詐欺みたいなもん」と、巣鴨のお年寄り以下のボキャ貧ぶり。札幌の児童衰弱死についても、「この札幌の児童相談所は看板降ろすべきです」と、毒にも薬にもならないコメントしか出てこない。  渋い色合いの和装と神経質な声色で、なんとなく論客っぽく見えてしまうのだろうか。

⑤岩井志麻子(54) めげない下ネタクイーン



小説家/『5時に夢中!』(東京MX)、『有吉反省会』(日テレ系)など  以前から過激な下ネタでお茶の間を凍らせてきた岩井氏だが、今回思いもよらぬ形でクローズアップされてしまった。5月18日放送の関西ローカルの番組『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)で、韓国人の民族性を「手首を切るブスみたいなもん」と発言したところ、“ヘイト発言だ”と批判が殺到。関西テレビが「そのまま放送した判断は誤り」と謝罪する事態に至ったのだ。  以前から岩井氏を知る視聴者ならば、これが愛憎の念を遠巻きに表現した言葉だとすぐに理解しただろう。だが、ネット上では“ヘイトだ”と批判したり、逆に真意が理解できないネトウヨ界隈からは“本当のことを言って何が悪い”といった、的外れな擁護が飛び交うカオスとなった。  18歳下の韓国人夫が浮気の果てに行方不明になり、探しにいった韓国で愛人をゲット……という自身のプライベートに基づいて軽口を叩いてしまったのは、岩井氏のミスだ。それでも、気を落とさず、これからもヒョウの衣装で視聴者を困らせてほしい。

⑥玉川徹(56) 社員らしからぬキャラ立ちぶり

テレビ朝日社員/『羽鳥慎一モーニングショー』(テレ朝系)  『サンデーモーニング』(TBS系)のような互助会はともかく、現在でも反権力、反体制を貫くレアなキャラだ。映画『空母いぶき』で、首相を揶揄したかのような発言をした佐藤浩市(58)についても、「安倍応援団の人たちが安倍をバカにしてると怒ってるっていうだけの話でしょ」と擁護。ここでも、頑なに“総理”の肩書をつけないばかりか、呼び捨てにする徹底ぶり。  演出上悪玉役を引き受けているだけとの説もあるが、愛嬌あるエンタメとして娯楽性は高い。  そんな玉川氏、共演する長嶋一茂や羽鳥慎一(47)から「聞く力が異常に低い」とか「発信力はすごいんですけど、受け入れる力がそんなにない」と、56歳にして平社員であることをいじられたこともある。  羽鳥氏はともかく、一茂に言われたくないよなぁ、なんて気持ちをおくびにも出さないあたり、なかなか食えない人なのかもしれない。 =====  今後、ますます激化していくであろう、情報番組の視聴率戦争。新たな分野から、異色のコメンテーターの登場に期待したい。 <文/沢渡風太>
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