ライフ

ランドセルまで中古品…「フリマアプリにハマる妻」に悩まされる夫

あらゆるものを売り払い、家が殺風景に…

絶望「買うだけならまだよかった。とにかく、売れることが楽しくなったのか、身の回りのものをなんでも売り始めました。最初は自分の身の回りの洋服から始まり、結婚時に義父母に買ってもらったタンス、ドレスまで。  しまいには私があまり着用していないとの理由で、結婚式の二次会などにたまに着ていく一張羅の『ブルックスブラザーズ』のジャケットまで勝手に売られました。事前に『着てないなら持ってる意味ないよね?』といわれ、私がそうだね、なんて返事したから、というのが妻の言い分です。でも流石に喧嘩になりましたよ」  妻の暴走はその後も続いた。西田さん宅の納屋に埃をかぶっていた草刈り用の農機具やタンスの奥にしまわれていた今は亡き曽祖母の着物、同じく昨年亡くなったばかりの祖父の部屋に置いてあった液晶テレビ、マッサージチェア、古いラジオに至るまで、妻がフリマアプリで売り払ってしまったのである。さすがに西田さんの堪忍袋の緒が切れた。 「人のものまで勝手に売ってどういうことだと問い詰めましたが、いらないものを売って何が悪い、お金は全て生活費の足しにしている、と反論されて……。私の両親には『夫の稼ぎが悪いから止むを得ない』などといって説き伏せていたことも発覚。夫婦の部屋のベッドシーツまでフリマアプリで買った中古品なので寝る気はしないし、そもそも売れるものは全て売り払い、ものがなくあまりに殺風景で落ちつきもしない。夫婦生活は破綻寸前です」  今やフリマアプリはスマホひとつでいつでもどこでも使えることから身近な存在になった。しかし便利だからといって、節度を持って利用しなければ家庭崩壊も招きかねないのだ。<取材・文/山口準>
新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
1
2
おすすめ記事
ハッシュタグ