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新井浩文に懲役5年の判決…刑務所の暮らしとは?

受刑者たちの間で使われる隠語

 今年の流行語に「タピる」がノミネートされた。タピオカドリンクを飲むという意味で、主に若者たちに使われている独特な言葉だが、中高年からすれば何のことやらさっぱりわからない“隠語”のようなものかもしれない。  受刑者たちは刑務作業中の私語は禁止、作業上の会話のみ許されるが、その際も看守の許可が必要。勝手に喋ると懲罰の対象となる。受刑者同士が会話をする機会は限られているが、河合氏によれば「受刑者たちの間で“隠語”が存在する」という。 「刑務所内での会話には隠語が多く使われており、独特の文化が熟成されています。近年は減りつつありますが、一般社会ではまず使わない言葉。今後、皆様が使うことにならないように祈ります……」  その中からいくつか紹介してもらった。 ・見栄詐欺師…自分を大きく見せるために嘘や虚勢をはる受刑者 ・やまくち…他の受刑者に対しての悪口や陰口のこと ・豚…大きないびきをかく受刑者 ・チンコロ…ほかの受刑者の規則違反を刑務官に告げ口すること ・鳩を飛ばす…不正な手段で受刑者に手紙を送ること。密書

犯罪を克服できるかどうかは本人次第

 河合氏への取材で、普段知ることのできない刑務所内部について話が聞けた。今回は受刑者の息抜きなども紹介したが、その後の人生を含め、長く険しい道のりが待っていることは言うまでもない。 「もしも刑務所に入れば、仕事はもちろん、家族や友人に迷惑をかけ、その関係性を失うこともあります。やりたくもない作業をやらされ、同時に多くの時間も失う。社会との隔たりが大きくなり、再起のチャンスを与えられた者でも、働き口は決してラクなものばかりではない。辛抱強さがないと、再びドロップアウトしてしまう可能性があります」  刑務所内では刑務作業が中心となるが、罰を与える場所であると同時に、職業訓練などを通じて受刑者の矯正と社会復帰を後押しする施設でもある。とはいえ、犯罪を克服できるのかどうかは本人次第である。  新井浩文は罪の重さを理解し、二度と同じ過ちを繰り返さないと反省できるのだろうか。<取材・文/星谷なな>
5歳の頃からサスペンスドラマを嗜むフリーライター。餃子大好き27歳。 たまに写真も撮ります。Twitter:@nanancypears
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もしも刑務所に入ったら「日本一刑務所に入った男」による禁断解説
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