「お金より時間のほうが価値がある」のはカネ持ちだけ/プロ奢ラレヤー
「僕に奢りたい人はDM(ダイレクトメッセージ)ください」――
「他人のカネで生きていく」というモットーを掲げ、見ず知らずの人に奢られることを”生業”とする、「プロ奢ラレヤー」。
Twitter上でつぶやく日々の気づきや、奢りに来た人の奇想天外なエピソードが反響を呼び、フォロワーは2年半で約9万人。彼に奢った人は政治家、医師、経営者、研究者、芸能人、パパ活女子、前科持ちなど各界各層2000人以上となり、インターネット上の話題をつねにさらっている。
なぜ人々は奢ってまでも彼に会いにいくのか? 彼の唯一無二の「奢られ活動」の原点を記した著書「嫌なこと、全部やめても生きられる」が12月20日に発売された。
その中から、いくつかお届けする。
最近はビジネス書を書くような人たちの「時間は貴重!」「お金を払ってでも時間を買うべき!」 「お金よりも時間のほうが価値がある!」なんて主張が目に入ります。
それに感化され、相対的に 意識が高くなってしまっている人々の一部は「よし! 俺もお金で時間を買うぞ!」「アルバイトなんて無駄! 1時間1000円で働くなんてもったいない!」「俺はお金を時間で買っているんだ!」なんてことを言っています。
これについての僕の答え。
「お前らの1時間なんてツイッターして終わり。それホントに重要なの? 1000円より価値あんの?」です。
たしかに、僕にとっては1000円よりも1時間のほうがずっと価値があります。ですが、それは単純にお金を稼がないと生きていけない状態ではないことと、1時間ツイッターで遊んでいたら1000円以上の価値を生めるから。
「お金よりも時間が大事」。
それ自体は別に間違っていないと 思うんです。ただそう発言しているのは時間さえあれば、いくらでもお金を生み出せる優秀な人だけ、という前提を無視して、都合のいいところだけ切り取ってませんか?
つまり、何が言いたいかっていうと、「お金よりも時間のほうが価値があるのは、ツイッターやってれば勝手にカネが湧いてくるような人間だけ」ということです。
もちろん、これはツイッターじゃなくても良く、要は「好きなように1時間遊んでいたら価値を生める」という人にとって、時間とお金は比較対象にならないってこと。
だって、時間そのものが お金を孕んでるから。「お金よりも時間論」が有効なのは、資源を最大化させることに長けた資本家だけなんじゃない かなと思います。
資本家にとって時間を買うなんて造作もないことですが、それが一般人にも言えるかといえば、どうなんだろう? そもそも「今日が死ぬ日だったら……」と一日一日をスティーブ・ジョブズ並みに意識高く生きてるのなんて、ごく一部の大学生だけ。時間があったらあったで、大体の人はなあなあに過ごします。
日曜日にみんなが勉強して自己投資するわけじゃないように、時間が余ったとしても、資本家ばりに「最大化バンザイ」なんてなかなか思えないですよね。
たとえば1時間を1000円で買っても、それを2000円に増やすのではなく、ほとんどの人は1時間パズドラして終わるだけです。でもそれが悪いと言ってるわけじゃありません。パズドラに時間を費やすのが幸せっていう人は、ある意味すげー贅沢だと思うんですよね。
無課金で遊んでいたらお金もかからないわけだし、時間 も潰せて楽しくて、一人でどこでも楽しめるんだからめちゃくちゃハッピーですよ。
ぜひ、その生活を続けてほしいと思います。
「お金」と「時間」なら、お金を大事にしたほうがいい理由
1時間をパズドラに費やしても幸せな人だっている
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本名、中島太一。23歳。「他人のカネで生きていく」をモットーにツイッターを介して出会ったさまざまな人に「奢られる」という活動をし、現在フォロワー約9.8万人。奢ってくれた人々との邂逅を綴った「奢ログ」を含む日々の考察を有料note「プロ奢ラレヤーのツイッターでは言えない話。」として配信中。著書『嫌なこと、全部やめても生きられる』(扶桑社刊)、『プロ奢ラレヤーのあきらめ戦略』(祥伝社)。
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