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木梨憲武のマルチな活躍をプレイバック。歌手、画家、俳優…

 お笑いコンビ・とんねるずの木梨憲武が、12月11日に1stソロアルバム『木梨ファンク ザ・ベスト』をリリース。発売日当日のiTunes総合ランキングでは、堂々の1位を獲得した。
木梨ファンク ザ・ベスト

『木梨ファンク ザ・ベスト』(通常版)CDジャケット

 木梨は相方の石橋貴明と異なり、現在はレギュラーのテレビ番組こそないものの、歌手や画家、俳優など、幅広い分野で活躍を見せている。多方面で才覚を発揮し、成功を収めている木梨は、“スーパーマルチプレイヤー”と言ってもいいだろう。  今回はそんな木梨の多才ぶりを、とんねるずとしての活動も交えつつ振り返っていく。

大いなる原点である、とんねるずの結成とブレイク

 そもそも、木梨が同級生の石橋とコンビを組むきっかけとなったのは、素人参加型のお笑い番組への出場を重ねて有名となっていた石橋の誘いで、コンビでの参加が義務づけられていた『所ジョージのドバドバ大爆弾』(テレビ東京系)に出演したことだ。

 その後、木梨と石橋は1980年に、同番組のスタッフが手掛けていた『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)への出演オファーを受ける。10週勝ち抜きでグランプリ獲得というシステムのなかで、2人は素人ながらも4週勝ち抜いてみせ、森永製菓のCMへの起用やクラブへの出演といった反響を呼んだ。  やがて日本テレビの名物プロデューサー・井原高忠と出会い、芸能界入りを促された2人は、当時勤めていた会社を辞め、井原に名づけられたとんねるずのコンビ名で活動を開始。フジテレビ系の『オールナイトフジ』や『夕やけニャンニャン』での破天荒な振る舞いが当時の若者に支持され、一躍、人気芸人の仲間入りを果たしたのだ。

高い歌唱力と豊かな表現力で何度も紅白の舞台に

 先述したように今年、自身初のソロアルバムをリリースした木梨。だが、木梨の歌手活動の歴史自体は長く、そもそもとんねるずのブレイクのきっかけが、1984年発売の3rdシングル『一気!』の大ヒットだった。  とんねるずとしては、1989年に東京ドームでワンマンライブを開催、1991年は『第42回NHK紅白歌合戦』に出場、1992年には『ガラガラヘビがやってくる』でチャート1位とミリオンセールスを達成……と、数々の偉業を果たしている。さらに、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)では番組スタッフとともに音楽ユニット「野猿」を結成し、日本武道館でのライブや、2度の紅白出場(1999年、2000年)を成し遂げた。

 一方、石橋以外の相手と歌手活動を展開した例もある。特に『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ系)で結成した、演歌歌手の山本譲二とのデュオユニット「憲三郎&ジョージ山本」は、北島三郎が作詞・作曲した『浪漫-ROMAN-』で1996年の紅白に出場した。

テレビ番組から生まれた“アーティスト”・木梨憲武

 1994年に『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』の企画で、芸術家の岡本太郎をモチーフとしたキャラクター・木梨憲太郎の名義で展覧会『太陽ニコニカ展』を開催した木梨。これがきっかけで、木梨はひとりのアーティストとしても歩み始めることになる。  麻布十番にアトリエを構える木梨は、これまでに日本国内で9度も個展を開催しており、現在も『木梨憲武展 Timing ‐瞬間の光り‐』が巡回中だ。2015年にはニューヨーク、2018年にはロンドンでも個展を開いており、その活躍は国内だけにとどまらない。

 近年ではキットカットの日本発売45周年記念のパッケージや、「EAFF E-1フットボールチャンピオンシップ2019韓国大会」の公式球のデザインを担当したほか、親子向けの絵本『きもちのて』を描くなど、その活動が決して片手間ではないことを証明している。

コントで養われた演技力を、俳優として遺憾なく発揮

『とんねるずのみなさんのおかげです。』(フジテレビ系)のコントでの高い演技力が評価された木梨は、1986年公開のコメディ映画『そろばんずく』で石橋とともに主演を務めたことを皮切りに、俳優へと活躍の場を広げるようになった。  フジテレビ系のドラマ『甘い結婚』(1998年)や『小市民ケーン』(1999年)、2018年の映画『いぬやしき』など、主演作では気が弱く冴えない男を演じる機会が多く、バラエティ番組でのイメージとはかけ離れた姿を見せている。

 また、1990年代には『とんねるずのみなさんのおかげです。』内のコーナードラマ『仮面ノリダー』(仮面ライダーシリーズのパロディ)で主演を務めた。彼が演じる木梨猛は2019年、なんと本家である『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』にゲスト出演し、当時を知るファンからは、大きな驚きと喜びの声で迎えられた。

コラボレーションによって活かされるマルチな才能

 歌手業、画業、俳優業と、お笑い芸人としての活動以外にもその才能を発揮している木梨。興味深いのは、彼のソロワークには、他のクリエイターとの相乗効果が目立つことである。  それは、木梨初のソロアルバム『木梨ファンク ザ・ベスト』の収録曲のほとんどが、藤井フミヤやAI、久保田利伸、星野源といった、名立たるミュージシャンとのコラボレーションによって生み出されていることからもわかるだろう。
 画家としての活動においても、2014年に開かれた個展「木梨憲武展×20years INSPIRATION -瞬間の好奇心-」では、木梨の妻であり女優でもある安田成美が総合プロデューサーとして参加している。また、彼は『ザテレビジョン』のインタビューで、安田と一緒に映画を撮りたいとも語っていた。  ――ときに他者が持つ才能と結びつきながら、自分の中にある資質を開花させてきた木梨。次なる活躍は歌か、絵画か、演技か、それとも未知のフィールドに挑むのか。これからも、スーパーマルチプレイヤー木梨から目が離せない。<文/佐久間翔大(A4studio)>
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