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業界5位の「マツモトキヨシ」は今年首位に返り咲く…その理由は?

ココカラファインは、なぜモテる?

 もう一つ、マツキヨがV字回復することが確信できる根拠があります。それが、ココカラファインの獲得。ここ数年、ドラッグストア業界では業界5位のマツモトキヨシと業界6位スギHDのココカラファインをめぐる争奪戦が話題になりました。  軍配はマツキヨHDにあがりました。今年はその影響が大きく出てくるでしょう。  前述したように、マツキヨはこれまで新規出店を抑えてきましたが、この買収によって規模拡大を進めることは間違いありません。では、なぜココカラファインはこんなに「モテる」のでしょうか。理由は大きく3つあります。  1つは「調剤薬局の店舗比率」。ココカラファインは、ドラッグストアの中でも調剤の比率が高いことで知られています。一方、マツモトキヨシは、プライベートブランド開発にあたり、二千数百万人の会員情報を活用していることでも有名です。マツキヨは、自社が持つ顧客データと、ココカラファインの調剤を組み合わせてシナジーを起こそうとしているのです。  2つ目は「展開エリア」。ココカラファインは関西地方に強く、マツモトキヨシは関東が地盤。互いに補完し合える関係です。これならカニバリズムが起きません。西のココカラ、東のマツキヨ。マツキヨが成長を狙うならばどうしても欲しかった理由がわかるでしょう。  3つ目は、「総合力強化」を進められるから。マツキヨは、プライベートブランド商品の取り扱いを自店舗に限らず、食品スーパーなど300店に供給しています。ドラッグストア業界において、今後生き残る道は、総合力を身につけることです。調剤薬局もでき、プライベートブランドで差別化ができ、食品分野へも進出する。このように総合的に戦える手段を持てば、店舗の大型化も進めやすくなります。  これを備えているのがココカラファインだったのです。  マツキヨはここから、売上高1兆円企業となり、販売力を加速させることになるでしょう。そう、これまでの低迷は、「モテ男」ココカラファインを買収するための準備期間だったと思えば、マツキヨの一時的な低迷も納得できます。市場規模7兆円を超えるドラッグストア業界を生き抜くのは、どの企業なのか? それを見守るのが、私のヤクメです。日本テクニカルアナリスト、(株)フィスコ企業リサーチレポーター。日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでマーケティングを行う。Twitter@marikomabuchi
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