コンビニのトンデモ客、商品を壊しても「これ弁償しないとダメ?」
―[コンビニ店員の浜さん]―
慢性的な人手不足のコンビニ業界。筆者は過去、コンビニに長く勤務してきた。実体験はもちろん、以前働いていた店の店長や仲間を取材し、これまで記事を書いてきたのだが、店長がこんなことを言ってきた。
「浜さん、時間が空いている時でいいけど、週1回ぐらいバイトしてくれない? 人が確保出来ないのでこっちも助かるし、そっちも取材になるでしょ?」
こうして筆者は、再びコンビニでたまにアルバイトをすることになったのだ。さて、今回はそんななかで遭遇した“トンデモ客”を紹介しよう。
商品を壊しても「これ弁償しないとダメ?」
コーヒーマシンの場所がわからない客がブチギレ
ある週末の夕方、客が引いて暇になった。筆者は若い男性アルバイトとレジに入っていた。すると、どこにでもいるような50歳ぐらいの男性がコーヒーを注文した。筆者はコップを渡す。通常はそこで終わりである。
時おり、コーヒーマシンの場所がわからないという客もいる。聞かれれば、それを教えるのは苦ではない。
しかし、その男性は何も言わずにレジから離れようとしない。怪訝に思っていると、しばらくの間が空いた後、「コーヒーの機械はどこ?」とたずねてきた。そこで筆者は教えてあげたのだが、その対応が不満だったようだ。
「あらかじめ場所を言ってくれないと困るじゃない。他の店では言ってくれるよ」
少し探せばわかるだろうし、それでもわからなければ聞けばいいことだと思うが……。男性は、コーヒーを入れてからも文句を言い続けていた。面倒なので頭を下げて謝ったが、納得していない様子。
いてもたってもいられず、店長の奥さんに事情を説明し、筆者はバックルームに戻った。しばらくそこで待機していたが、男性はまだ店内に居続けていた。
何度も謝ったので、これ以上何か言われる筋合いはない。その後は目も合わせずに作業に戻った。すると、いつのまにか姿を消していたが、たった100円で、なぜそこまで怒られなければならないのか。腑に落ちなかった。
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