ライフ

新型コロナウイルスを正しく怖がる方法。マスクよりも手洗い重視の理由とは?

特効薬のない未知の病原体?

 現在、新型コロナウイルスに対する特効薬やワクチンは開発されていない。そのことから「人智の及ばない殺人ウイルス」などと誇張されることもあるが、著者は<最近の新聞やテレビの報道ぶりを見ていると、騒ぎ過ぎのように思えてならない。>と断じる。 <新型コロナウイルスの病原性(毒性)は弱い。80%の患者・感染者が軽症で治癒している。人が免疫(抵抗力)を持たない新型ウイルスだけに、それなりの感染力を持っているのは確かだが、その感染力もより多くの人が感染して多くの人が免疫を持っていくうちに弱くなる。 ~中略~  そもそもウイルスなどの病原体は、自分が生存するために必要な宿主を滅亡させるようなことはしない。これはウイルスに聞いてみないと分からないことだが、少なくとも人間サイドから考えていくと、人間の細胞の中で増殖して子孫を増やしていくウイルスは宿主の人間をすべては殺さない。人間を絶滅させれば、自らも滅ぶからだ。>  新型コロナウイルスは分からないところも多い未知のウイルス。このウイルスの性格について注意しておくべき点が以下の3つ。 1 感染してから発症までの潜伏期間が1日~12.5日と長いという特徴を持つ。潜伏期間中、本人に感染の自覚がないから外を元気で歩き回り、感染を広める危険性が常にある。 2 高齢者や心臓病、高血圧、腎臓病など基礎疾患(持病)のある人、いわゆる健康弱者は重篤になるケースがあるので注意しなければならない。 3 風邪やインフルエンザよりも熱や咳、倦怠感の症状が長引くことが多い。新種だけに免疫ができ難い面があるのかもしれない。  その他、本書では新型コロナウイルスに対して、パニックにならないための方策を、過去の感染症拡大の事例や最新データと照らし合わせながら解説。妙なデマや陰謀論に振り回されることなく、正しく怖がることが大切なのだ。 <文/日刊SPA!編集部>
1
2
「新型コロナウイルス」―正しく怖がるにはどうすればいいのか―

根拠のないデマが氾濫する今、20数年間にわたって感染症の問題を取材し続けてきた著者が、最新の情報を一般の読者向けにわかりやすくまとめました。 「新型コロナウイルス」を“正しく怖がる”ための1冊です。

おすすめ記事