恋愛・結婚

客と“コロナ結婚”したキャバ嬢、相手に選んだのは上客ではなくて…

コロナショックで“安定”が大事だと思い知った

貯金 茉里奈さんは、今回のコロナショックで仕事に対する考え方も変わったという。 「以前は『昼職なんて……』とバカにしている部分もあった。でも、この騒動があってから、やっぱり昼職っていいなと思い改めました。一般企業で正社員として働いている友人は自宅待機でテレワーク中だけど、ちゃんとお給料が出ているし、最悪潰れても失業保険がもらえる。  昼職はものすごく給料があがることもないんだろうけど、ゼロにはならない。私はこの店で稼げなくなったら他の店に行けばいいやって考えていたけど、この時期に営業している店で働くなんて怖くて無理だし、前みたいに稼ぐのは不可能だろうなって。いちばん嫌っていた“安定”が、こんなに大事だとは思いませんでした」  仲良くしていたキャバ嬢仲間には「もったいない」「もっといい男と結婚できたかもしれない」と引き止められたと言うが、全く響かなかった。 「私は将来のことを考えているようで考えていなかった。売上も容姿も全部がそこそこで、有名なキャバ嬢さんみたいに店を出したり、ブランドを作ったり出来る気もしなくて。ゆるやかに売上も落ちていたし、最後に華々しく引退イベントをするなんて無理だろうなって、薄々気づいていました。  考え方によっては不幸中の幸い。コロナがきっかけで自分自身のことを深く考える時間が出来た。あのままの生活を続けていたら、日々の短絡的な楽しさだけを追い求めて婚期を逃していたと思います。あるいは、成金とノリだけで結婚して失敗していたかもしれない。たぶん、旦那の良さにも気づけなかったと思う」  現在は彼と入籍を済ませており、6月を目処に一緒に暮らし始めるそうだ。  いま世の中の価値観が大きくひっくり返りつつある。コロナ禍のなかでは“真面目で堅実”こそが、大きな武器と言えるのかもしれない。<取材・文/吉沢さりぃ>
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720
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