更新日:2020年11月30日 16:07
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「ミリオンゴッド凱旋」の撤去でパチンコ店の廃業と違法営業が急増

コロナの影響で5号機設置期間が延長になるも……

 パチンコ業界紙の記者にも話を聞いた。 「’18年に規則が改正され、パチスロは6号機時代に移行しました。ただそこから3年間は経過措置として、検定・認定期間が残っている旧規則下の遊技機、パチスロなら5号機が該当しますが、この設置が認められています。この経過期間が、コロナ禍の影響で1年間延長されると行政から5月に通達されたんです。それ以降に検定・認定期間が切れるものも1年間延長となるんですが、単純にホールにとっては朗報ですよね。ファンからはそっぽを向かれ、ホールにとっては利益をもたらさない6号機への完全移行が先延ばしになったんですから」  新型コロナウイルスの感染拡大による部材の供給不足(多くのメーカーが中国から輸入した部品使っている)や入替作業による人と人との接触を減らすという理由で、本来なら来年1月末で完全に撤去されるはずだったパチスロ5号機の設置期限が延長。業界団体では来年11月末を期限にするという自主決議が行われたが、これによって5号機から6号機への完全移行がほぼ1年遅れることになったのである。

凱旋の代わりに6号機は導入せずベニヤを貼って営業

 だが、5号機の設置が延長されたものの、高射幸性遊技機については該当しないという取り決めがされた。これにより、入替は必然的に6号機になり、否が応でも6号機へと移行するかに思われたが、意外な対応を打ち出すホールも出てくるようになった。前出のホール店長は驚くべき現場の実態を語ってくれた。 「高射幸性遊技機については該当しないということになり、凱旋の撤去は予定通り行われました。全国で6万台以上が残っていたと聞きますが、それだけホールとってはなくてはならない存在だったんです。凱旋がなくなったところには適当な、正直いって何も期待していない機械をはめ込むことになりますが、どうせ何を置いたところで駄目だろうとベニア板を貼っているホールも多いみたいです。  機械を置いておけば数百円でも稼いでくれるかもしれないのに……ですよ。ただ数万円の安い中古機を買ったところで、それをペイできるかといえば微妙ですし、それならベニア入替の方がマシだっていうのも理解できます。見栄えを気にするような大手ホールでさえ、そんなことをやってますからね」
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凱旋撤去で廃業するホールも……
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ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。

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