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渋谷ホームレス殺人事件。46歳容疑者の地元での評判

オレが地域のために……と思っての凶行!?

 笹塚で飲食店を営む男性はこんなことを話してくれた。 「あそこの店はまぁ、そんなに明るい感じのお店でもないから、近くのコンビニに客は取られちゃってるでしょう。おまけにコロナでお得意さんからの注文も減っちゃった。清掃のボランティアを頑張ってて、ホームレスがバス停にいたらオレがなんとかしてやる、オレが地元のために……みたいな気持ちが強かったのかも。  仕事辞めたり引きこもったりっていろいろ聞いたことはあるけど、まぁ、真面目というか内気な感じの人だね。お父さんの後を継いで酒屋を頑張ってたみたいだけど、なんかこう、いろいろ溜まったものがあったんじゃない。  新宿とかと違って、この辺りはホームレスがほとんどいなし、商店街でもホームレスのトラブルもない。だから、意識過剰というか排他的な気持ちになっちゃったのかもね。コロナでいろいろうまくいかないし、ちょっと神経質で引きこもりっぽいところもあったみたいで、気持ちが変な方向にいっちゃったのかなぁ……」  住民に聞く限り、大林さんがゴミを漁って散らかしたなどという声はなかった。吉田容疑者は何を思い、バス停から大林さんを排除しようとしたのかは、まだわかってはいない。いずれにせよ、バス停からどいてくれなかったからという理由で暴力に訴えていいはずはない。前出の週刊誌記者はこう語る。 「吉田は調べに対して『あんな大事になるとは思わなかった』や『まさか死ぬとは思わなかった』と話しているようですが、袋に石を入れて老婆を殴ればどうなるかわかるはずです。『お金をあげるからどいてほしいと頼んだが応じてもらえず、腹が立った』とも言っているようですが、そもそも大林さんがいたバス停は吉田の家から500m以上も離れていますし、大林さんは吉田と何のトラブルもありませんでした。地域のために大林さんを排他しようと考えたのなら、その思い上がった気持ちは狂気でしかありません」  バス停で立ち止まり、手を合わせる住民の姿も多い。多くの花だけでなく、パンや飲み物も供えられている。無抵抗な路上生活者に暴力を加えた吉田容疑者の行動はあまりにも理不尽で、許されるものではない。
愛知県出身。スポーツからグルメ、医療、ギャンブルまで幅広い分野の記事を執筆する40代半ばのフリーライター。
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