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コロナの年末年始、夜の街は?高級クラブ、大衆キャバ…それぞれの景況感

都内のキャバ嬢が時短営業でも困らない理由

 一方、時短営業中の都内のキャバ嬢からはこんな声が。 「今回の要請を受けて、YouTubeやライブ配信が再燃しています。というよりも緊急事態宣言以降、副業として配信を続けている子が多いです。有名キャバ嬢なら1回の配信で数100万~数千万単位で稼ぐというし、店はあくまでも自分をアピールする場所として考えている嬢も。逆に出勤するよりも配信のほうがラクなので、時短営業になって困っている…というケースは少ないかもしれませんね」

地方の飲食店は壊滅的状況に…

現在の広島・流川町

現在の広島・流川町

 だが、配信で有名になるためには大箱の有名店に勤務していることが絶対条件ともいえるだろう。そうなると、今後厳しくなりそうなのは地方のキャバクラだ。中四国地方最大の繁華街である広島県の流川町、バーの店員は厳しい現状をこう語った。 「流川には居酒屋やキャバクラなど2000店以上の飲食店がありましたが、コロナの影響ですでに700以上の店舗が閉業しています。1階にある飲食店も閉店したとこが多く、夜でもゴーストタウンのようで第3波といわれている今では地元客だけでなく、観光客の姿もほとんどありません。街を歩いているのは暇そうにしているホストのキャッチや黒服、キャバクラ嬢ばかりで、中には自ら街を歩いて通行人に声を掛けて店に引っ張るキャバ嬢も。年内でも相当数の店舗が閉店するという話も聞きますし、要請等がなくても地方は打撃を受けていると思いますね……」  大阪は、昼の仕事と掛け持ちをしているキャバ嬢や熟女キャバ嬢、スナック嬢が多いが、地方では夜1本で働く女性が多いのでかなり深刻な状況といえる。彼女達が今後生き残る方法は都市部に進出する他ないか。
今回、要請を受けていない大阪・京橋。昼飲みもできるので、もはや1人勝ち状態か

今回、要請を受けていない大阪・京橋。昼飲みもできるので、もはや1人勝ち状態か

 現在、大阪では新オープンするキャバクラもあり、コロナの影響で地方から出てきたという女性も増えている。コロナ禍で地方移住者が増加する中、夜の世界では都市集中化が進むかもしれない。そうなると、最終的に残るのは都市部のキャバクラと地方のスナック。どちらにせよ、年明けに夜の街が一変することは間違いないだろう。<取材・文/カワノアユミ>
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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