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『桃太郎電鉄』に続くか? 懐かしのボードゲーム大ヒットの可能性

『カルドセプト』(1997年)

 初代『カルドセプト』は1997年にセガサターン向けに発売されたタイトル。ボードゲームとカードゲームが融合した奥の深いゲーム性で、コアなファンから熱い支持を集めました。初期シリーズ作『カルドセプト セカンド』(ドリームキャスト/2001年)から通信対戦に対応。直近作は任天堂発売の『カルドセプト リボルト』(3DS/2016年)で止まっています。
カルドセプト

『カルドセプト リボルト』公式サイト

 数年前と比べて、『シャドウバース』などのデジタルカードゲームがeスポーツとして定着し、実況動画も数多くアップされています。『カルドセプト』もこのeスポーツ的な切り口を見出せば、世界的なブームの可能性を秘めていそう。どうデッキを組むか、準備段階にも時間を使うため、お笑い芸人などを起用するカジュアルな動画とは合わないと思いますが、実況・解説を交えての魅せる競技としての面白さは十分です。

『天空のレストラン』(2000年)

『天空のレストラン』はPS向けに2000年に発売された異色のボードゲーム。サイコロを振って止まったマスで手に入れた食材を集めて料理を完成させ、ギャルソンに持たせてマスに配置。他プレイヤーが止まると食事料を徴収できるというルールになっています。  オリジナル版のギャルソンはシェイクスピアや織田信長など歴史上の人物でしたが、のちに『ハロープロジェクトヴァージョン』が発売され、「モーニング娘。」や「カントリー娘。」「メロン記念日」のメンバーなどがギャルソンとして起用されています。
天空のレストラン

食材を入手していく料理作りが楽しい『天空のレストラン』

『天空のレストラン』自体は大ヒットとはいきませんでしたが、リメイクによっては大化けするポテンシャルを持っています。「シャトーブリアンステーキ」「フカヒレの姿煮」など世界の料理を完成させるルールは、ゲームファン以外も引きつけます。ギャルソンを現在人気のお笑い芸人や「坂道」系アイドルにすれば、実況動画も再生数が伸びそう。テレビゲーム発のボードゲームとしては、個人的に一押しなのでぜひ復活してほしいところです。  紹介したタイトル以外にも、『鉄道王』『たけしの戦国風雲児』『タワードリーム』『ドカポン』などもありました。『桃鉄』効果でテレビゲームのボードゲームジャンルが活性化するとうれしいです。<文/卯月鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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