仕事

入社1か月で辞めた新入社員。職場で元カレと再会、地獄の日々に

飲み会で関係をバラされる

飲み会 後日、会社の飲み会で元彼と席が近くなってしまったときのことだった。 「飲み会の序盤から席を変えるわけにもいかず、おとなしく飲んでいたんです。すると、酔っぱらった同期がいきなり『聖菜と昔付き合ってたんですよね〜?』と、ぶっ込んできたんです。内緒にしろって言ったのに……」  2人が元恋人同士だというカミングアウトに、酒に酔った人たちがわらわらと集まってきた。そのとき、聖菜さんの元彼から信じられない言葉が飛び出す。

「俺、お前と付き合ってたっけ?」

「元彼が大笑いしながら『俺、お前と付き合ってたっけ?』と。もうLINEも消してしまったし、証拠という証拠はないけど、最終的に告白してきたのは彼だったし、別れを切り出したのは私なんです。  でも彼は『あいつとは遊んだだけで、他に本命がいた(笑)』『しつこく言い寄られただけですよ』などと言って、散々笑いのネタにされたんです。プライドが高いからなのか理由はよくわかりませんが……」  その後も面白おかしく話が広がり、聖菜さんは“遊ばれた可哀相な女”といった扱いになってしまう。  付き合っていた頃、元彼は口が悪くモラハラ気味で、暴力まではいかないが、軽く叩かれたことが何回もあったという。だが、そんな裏の顔を知らない会社の人たちからは、すこぶる評判が良かったという。 「イケメンまではいかないにせよ、コミュニーケーション能力が高いから、職場での人望がかなり厚くて。本当は、ただのモラハラ野郎で性格がかなり悪いのに。だからか、みんなは私が捨てられたという話を信じてしまい、『また良い人いるよ!』と励ます人まで出てきて。もう最悪でした」  結局、元彼と同じ空間で働くことに耐えられず、憧れの美容関係の仕事を入社1か月未満で辞めることにした。 「影でみんなに何を言われてるのかと思うと、いたたまれなくて。軽く鬱っぽくなってしまったんですよ」  あれから3年の月日が流れ、聖菜さんは当時のことを「辞めなければ良かった」と振り返る。 「あんなクソ男のために仕事を棒に振ってしまったことを後悔しています。今なら絶対に辞めませんね。せっかく良い会社に入れたのに、本当にもったいないことをしました」  彼女は最後まで「付き合う男で女の人生は変わるって本当ですね。アイツとさえ出会ってなければって今でも思います」と、恨み節全開だった。<取材・文/吉沢さりぃ>
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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