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「賞を獲らないと数字が獲れない」唐揚げ戦国時代の最新トレンド

フライドチキンや手羽先との違いは?

 一口に唐揚げといっても、フライドチキンや手羽先とはどう違うのだろうか。 「実は、大カテゴリーが唐揚げで、あとは“ご当地唐揚げ”なんです。全国にいくつもあります。竜田揚げは、奈良県のご当地唐揚げ。フライドチキンは、アメリカのご当地唐揚げ。手羽先は名古屋のご当地唐揚げなんです」  唐揚げは種類が豊富なようだが、近年では味付けの変化がみられたという。 「醤油ベースが主流だったんですけど、今年は醤油とだしのベースが同じ割合になっています。だしというと、昆布とかつおをミックスして合わせだしにして、プラスあごだしとか、香味野菜だしを入れるとか、醤油がきつい唐揚げよりも、お米に合うような味わいになっているのが、ここ数年のトレンドですね」

「オーケーストア」の“塩”唐揚げ、今年は4種類も

オーケーストア

オーケーストアの唐揚げ

 少し前から見かけるようになった塩こうじは、どうなのだろうか。 「塩こうじは、『からあげグランプリ』でいうと、塩ダレ(塩味)になります。オーケーストアでは、去年は『3種類の塩の唐揚げ』という形で、塩のブレンドの唐揚げを出していました。今年は4種類になっています。より複雑で深い味わいになっている傾向ですね」  唐揚げ専門店を選ぶ際に、一つの目安として同大会で賞を受賞している店なら、ある一定以上のクオリティはあるという。 「ただチェーン店の場合は、本店と支店で差がある場合がある。フランチャイズ契約の店舗だと、クオリティがぶれたりするので一概に全部大丈夫といえない。ただどこも本店はすごい! 美味しい唐揚げを食べたければ、本店巡りをするといい」  専門店部門でも、金賞を受賞する店にはこだわりが詰まっているそうだ。 「基本はクリアしたうえで、作者の工夫やこだわりが反映されている商品が最高金賞になっていると思います。スーパーだけではなく、専門店も最高金賞の店はちょっと別格なんです。特に本店とかは、一つの作品としてプライドを持って出している。最高金賞を味わってもらうと、唐揚げの楽しさが広がると思います」
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コロナ禍で激動の時代に
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出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration

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