お金

イトーヨーカ堂の閉店が止まらない深刻な理由。イオンと明暗を分けたものは

”イオン化”するには小さい。”食品スーパー”にするには大きすぎる

イトーヨーカ堂 こうした状況下でイトーヨーカ堂が取るべき策は、都市部に経営資源を集中させ、弱い地方は撤退するか、または資本関係を持つパートナーに運営を任せる方法です。しかし、地方店を「分社化」する計画も、全てが上手くいくわけではありません。  仮に閉店したイトーヨーカ堂旧店舗を地元のスーパーに譲ったとします。が、もともと食品を中心に取り扱っていたスーパーは、ヨーカドーのような総合スーパーの店舗面積は大きすぎて、運営が手に負えない。  結果、「大きすぎて入れない」といった事例が出ています。もちろん、イオンモールのような大規模モールにできるほどイトーヨーカ堂の店舗は大きくありません。

もう「行ってみヨーカドー」はできないのか?

イトーヨーカ堂 ここまでみてきたように、イトーヨーカ堂は、大きなモールに力負けしたと言えます。しかし、改革の兆しも出てきています。足元の業績を見てみましょう。  セブン&アイ・ホールディングスが4月8日に発表した2021年2月期決算によると、イトーヨーカ堂の営業収益は1兆809億3400万円(8.8%減)。営業利益77億8100万円(19.3%増)、当期損失37億500万円(前期は16億7400万円の当期利益)となりました。  店舗構造改革を推進したことや、巣ごもり需要に対応した食品の売上は伸長したものの、この1年間の営業時間短縮や休業が影響し、売り上げは前年を下回りました。  しかし…。営業利益に注目してください。  構造改革を実施した店舗の収益性改善により、営業利益は77億8100万円(19.3%増)となっています。イトーヨーカ堂は大幅に店舗を閉店した一方で、2016年から60店強を構造改革することを決定。その店舗で利益を出せるようになってきています。  また、2020年は「ヨークフーズ(旧食品館イトーヨカドー)」などの小規模な20店舗を、グループ子会社である株式会社ヨークに移管することで、一店一店の稼ぐ力を底上げしてきています。まだまだイトーヨーカ堂のロゴを街中で見かけることはできそうです。
次のページ
イトーヨーカ堂、復活のカギは?
1
2
3
4
5
Cxenseレコメンドウィジェット
ハッシュタグ
おすすめ記事