仕事

仕事の上達を妨げる「我流」とは?

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第261回
佐々木

写真はイメージです

小学校教師の男性からの相談

 こんにちは、佐々木です。今回は「仕事上達の秘訣」について話します。  私が相談を受けたある男性は、小学校の教師をしていました。学校では特別支援学級を担当しており、発達障害を抱える子供たちに教えていました。  その相談者はある年、幼稚園から「手を焼かされた」と事前報告があった一年生を受け持ちました。相談者も周囲も困難を予想していましたが、その生徒は入学して数ヶ月で相談者の指導に従うようになりました。同僚の先生はその生徒の変化に驚き、「マジック」と表現したと言います。

マジックの秘密

 そのマジックのタネはなんだったのか。私がそう尋ねたところ、相談者は「これといって特別なことはしていない」と答えました。相談者の行動は、特別支援学級を任された時に受けた講習の内容通りだったからです。  その生徒が抱える発達障害はADHDなのか、アスペルガーなのか、学習障害なのか、あるいはその複数なのか。まず現状把握することで、その生徒に対するアプローチが見えてくる。問題行動そのものを解決しようとする対症療法は効果が薄い。  相談者は最初の講習でそう学びました。ただ、講習を受けた時は、「そんなことよりもっと具体的な方法を教えてくれよ」と思ったと言います。しかし、それから数年の経験を積んだことで、「最初に教わった通りだった」と気づいたのです。ここに仕事上達の秘訣が隠されています。
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あることに気がつくと、上達する
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