仕事

仕事の上達を妨げる「我流」とは?

あることに気がつくと、上達する

 教育に限らず、どんな仕事にもセオリーがあります。しかし、そのセオリー通りにできるようになるまでには時間がかかります。始めたての頃は必ず我流が入るからです。しかも、自分が我流に陥っていることに気づきません。  言われた通りにやっているのにうまくいかない。そうぼやきたくなる瞬間は誰にでもあると思います。しかし、実際は言われた通りになっていないのです。そのことに早く気づければ気づけるほど、セオリーに近づくのものも早くなります。  言われた通りにやるのは実は難しい。最初は必ず我流が入る。これを知ることが「上達の秘訣」です。

気が付かないうちに我流になっている

 これはいわゆる守破離の「守」の部分です。「守」は教えを守る、言われた通りにすることを意味します。成長の三段階のスタート部分だからなのか、「守」についてはイージーなイメージを持たれがちです。しかし、実際はそんなことはありません。  言われた通りにできるようになるにも、年単位の時間がかかります。しかも、それは実務経験の時間です。教師なら生徒に、お店ならお客さんに、会社なら取引先に実際に接することで、「そういうことだったのか」と納得する必要があるのです。  ビジネス書を読んで仕事のセオリーを知っても、ただ知るだけでは単なる理屈でしかありません。理屈を知るのは悪いことではありませんが、その理屈は実際の人間関係を通して、「そういうことだったのか。じゃあ、これからはこうしよう」という心構えにする必要があるのです。  結局は「セオリー通りが正解だ」と気づくことになる。しかし、最初は我流が入るため、セオリー通りにはできない。我流を早く自覚できるほど、セオリーに早く近づける。  このことを念頭に置けば、必要以上にビジネス書を読み漁らずに済みます。それは上達の近道というより、遠回りをせずに済むということです。自分の人間関係を軽視した理屈だけの学びは、時として上達の大きな妨げになります。自分の仕事ぶりに悩んでいるならば、ぜひ参考にしてみてください。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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