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「ワクチン接種、7割進めば忘年会も可能」SNSで話題の医師が明朗回答

発熱するのは免疫ができている証拠

——発熱や痛みのような副反応は避けられないのでしょうか。 「熱が出るのは、副反応というより、“主反応”に近い。免疫反応が起きている証拠。注射を打つことで、抗原というウイルスの破片みたいなものを作らせて、白血球が抗原を食べて覚えるというのが今回のワクチンの仕組みなのです」 ——熱が出るのは、きちんと免疫ができている証拠なのですね。 「白血球が抗原を食べる時に、すべての人に炎症が起きます。起こらないと免疫ができない。ある程度、発熱が出るのは仕方ないというか、逆にしっかり免疫反応が起きているという証拠ですね」 ——2回目の接種で熱が出てしまった場合は、市販薬ではどの薬を飲めばいいですか? 「カロナールなどのアセトアミノフェンがいいですが、解熱剤であればロキソニンでもなんでもいいです。熱が上がれば飲んで大丈夫です」

接種前後の注意点

——職域接種、大規模接種センター、かかりつけ医、地元の接種会場など、接種の機会や会場がいくつもあります。いつどこで打てばよいのでしょうか? 「どこだろうが関係がないです。一番早く打てるところで打ってください」 ——これから受ける人は、接種時の注意点はありますか? 「前日にかんしては、抗体ができにくくなるので、お酒はやめてください。どうしても飲みたい場合は、飲みすぎないようにしてください。あとはよく寝ましょう。当日は、接種券を忘れないように。あとは、肩を出しやすい服装で行ってください」 ——接種後に具合が悪くなって倒れてしまったという話も聞きますが、副反応が原因なのでしょうか? 「それは血管迷走神経反射というもので、過度に緊張しているとなりやすいです。よく採血した後、学校で倒れる子とかいましたよね。あれは緊張しすぎて倒れちゃうんです。  怖いのは、血圧が下がった時に頭を打つこと。頭に血が行きにくくなっているので、しゃがんでください。少しでもふらついたら、医療関係者に言って横になれば治ります」 ——また、「アナフィラキシー」と呼ばれる呼吸困難や意識障害などの副反応が気になる人も多いと思います。 「アレルギーの既往歴がある人はワクチン接種後、会場で15分ではなく、30分待って観察するようにしてください。  今回のワクチンでは、アレルギーの既往歴がある場合は、ないかたよりアナフィラキシーを起こす確率がいくらか高くなると言われています。普通の人は何万人に1人の割合なので、少し多いですよね。とはいえ、医療機関でアナフィラキシーが起きてもすぐ治せますので安心してください」 ——若い男性の心筋炎とワクチンの関係性も問題に上がっています。 「2回目の数日後に数万人~十万人の1人の割合で、若い男性を中心に心筋炎を起こすことがあります。これは副反応の可能性があるので調べられています。でも、死亡した人は見つかっていない。全員軽度で治療によって回復しています。日本でも数人出ていますが、回復していますね」 ——接種後の生活で気をつけた方がいいことを教えてください。 「仕事をしても問題ありませんが、2回目の翌日は熱が出る可能性が高いので、休んだ方がいいです。あと、力仕事はやめたほうがいいと思います。肩が上がらないので。接種後、数日間はお酒を飲みすぎない方が免疫がよくつきます。  ジョギングや運動などは、絶対ダメというワケではないので、ジョギングぐらいなら翌日から始めてもいいと思います。ただし、無理は禁物です。お風呂は、当日も軽くなら入ってもいいと思います。サウナが好きな人も多いですが、当日と翌日くらいは避けましょう。基本的には、インフルエンザの予防接種と同じで普通に生活してください」
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副反応があってもワクチン接種が必要な理由
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