宮迫さんが今回の解散を離婚に例えていましたが、奇しくも、夫婦喧嘩の際に、怒りではなく、嫌悪と軽蔑表情が生じる場合、4年後には90%の夫婦が離婚することを示している研究もあります。
蛍原さんは、宮迫さんの闇営業からYouTube活動に伴う一連の経緯を通じて、落胆、嫌悪、軽蔑などが重なり、ケンカするパワーすら残されていなかったのかも知れません。
ところで、冒頭から事あるごとに宮迫さんは、眉の内側が引き上げられ、口角が引き下げられ、下唇が引き上げられる悲しみ表情を見せています。
「またこんなの芝居っぽい、演技っぽい、言われるから」と宮迫さんは言っていますが、私には、これが心からの悲しみの表れだということがわかります。演技することが難しい表情だからです。悲しみは、大切なものを喪失するとき、あるいは、喪失したときに生じる感情です。
蛍原徹という相方、アメトークという番組、番組や自身を取り巻く関係者の想いを失ってしまったという想いでしょう。ご自身が感じている喪失感とそれ以上に周りが感じさせられた喪失感をどう取り戻していかれるのか、今後の活動を期待させて頂きたいと思います。
【参考文献】
<昨日のアメトーーク!を終えて、お伝えしたいことがあります。「宮迫ですッ!【宮迫博之】」2021年8月19日アクセス>
大渕憲一『謝罪の研究―釈明と心理の働き』(2010)東北大学出版会
ジョン・M・ゴットマン/ナン・シルバー著 松浦秀明訳(2007)『結婚生活を成功させる七つの原則』第三文明社
Carrere, S.; Buehlman, K. T., Gottman, J. M., Coan, J. A., & Ruckstuhl, L. (2000). “Predicting marital stability and divorce in newlywed couples”. Journal of Family Psychology 14 (1): 42–58.