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日本の管理職に足りないITスキルとは?「業務効率化だけがITじゃない」

コロナによる「DX特需」の次は?

馬渕磨理子 草野隆史馬渕:業績はコロナの影響はありましたか。 草野:お客様の中で、ダイレクトにコロナの影響を受けた業界がありました。BtoBビジネスなので、エンタメ、旅行、人材等の影響は我々も受けました。しかし、2021年6月期の下期では受注活動は完全に回復しており、従来の成長路線に戻っています。年20%前後の売上成長をしばらく続けていきたいと考えています。 馬渕:22年度も売上高85億円(前期比19.7%増)、経常利益10.8億円(同22.3%増)と好成長の見通しとなってますよね。中期経営計画の見通しはいかがでしょう。 草野:中期経営計画は23年に売上高115億円、経常利益20億円を達成したいというものです。この数字を達成するには年率20%成長を続けても少し足りないです。現状のオーガニックな成長だけで大きな難しいので、この先、少しテコ入れしていく必要があります。 馬渕:DX、ITの業界でも、企業によって成長のフェーズがあるように思っています。 草野:そうですね。今は割と簡単なDX、単なるデジタル化やリモート化が進んでいます。その結果、今後、色んなところでデータが取れるようになってきます。ですから、本格的にデータ分析の需要が増えてくるのはこれからです。

草野社長の描く10年後の未来

馬渕磨理子 草野隆史馬渕:コロナで特需が起きたIT分野がありますが、ブレインパッドのデータ分析は特に今からのフェーズに長く強そうですね。 草野:我々はIT化、DX化の土壌が整った、今からのフェーズがメインです。ITの中でもちょっと遅れてくるセグメントです。需要の増加に伴って、採用を加速させていきます。さらに、外部のパートナーとの連携をもっと上手く活用します。いいご縁があれば、M&Aで人材の確保も考えています。 馬渕:最後に、草野社長の描く、10年後の未来を教えてください。 草野:日本の役に立つことをやりたいと思い創業しています。ブレインパッドが大きくなることも大事ですが、日本の企業が強くなること=日本が元気になることが大切だと思っています。既にある日本の大企業が振る舞いを変えてビジネスを伸ばした方が社会的インパクトが大きいという仮説のもとにBtoBの「裏方ビジネス」をやっているんです。ぜひそこの部分をやりきりたいなと思っています。 馬渕:専門家の中でも「大企業の強化」が日本を強くするという議論があります。 草野:10年というスパンで頑張れば、日本の弱みだったとこころを克服して、日本の新しい価値を世界に発信できるようになると思います。若い世代が自信持てる、未来に希望を持てる状況にしたと思っています。 馬渕:ありがとうございました。 馬渕磨理子 草野隆史草野 隆史氏 東京都出身、1997年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了後、日本サン・マイクロシステムズ(現日本オラクル)入社、2004年ブレインパッドを設立し代表取締役社長に就任。一般社団法人データサイエンティスト協会の代表理事も務める。 <取材・文/馬渕磨理子 撮影/林 鉱輝>
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
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