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ラジコンはOKなのにドローンはNGのワケ。日本のドローン規制事情

産業用ドローンが際立っていた時代

FAZER R

ヤマハ発動機の産業用無人ヘリコプター「FAZER R」オートクルーズ機構など最新テクノロジーが豊富に搭載されている

【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます  日本でドローンというと、規制でがんじがらめにされており「自由に使うことが出来ないと」回答する人が多い。せっかくの新技術なのに日本は規制だらけでドローン後進国だと言う人もいるだろう。  ドローンと対比されてよく話題に上がるのが、「農薬散布用ヘリコプター」。日本は農業大国ということもあり、ドローン登場前は無人ヘリコプターによる農薬散布がよく行われていた。  この分野ではヤンマーやヤマハの無人ヘリコプターが非常に優秀で、農協や民間企業が決められた時期に散布を行っており、農家は外注して農薬散布を行ってもらうのが通例となっていた。  ラジコン業界も「双葉電子工業株式会社」や「ヒロボー株式会社」、「キーエンス」など空モノラジコンでは日本メーカーは一流として広く知れわたっており、エアプレーンやヘリコプター時代には日本メーカーの信頼性は超一流と言っても過言では無かっただろう。

簡単にドローンを手に入れられる時代が到来

ジャイロソーサー

キーエンス「ジャイロソーサー」。中古市場には時々安価で放出される

 しかしクワッドコプター、いわゆるマルチコプターが登場し1989年にはキーエンスからドローンの元祖とも言うべきジャイロソーサーが発売され、当時はイロモノとして扱われていたものの、一定の需要がありクワッドコプターは広く普及していく。  2010年にParrot社がAR.Droneを発売したことで一般でも簡単にドローンを手に入れられる時代が来たわけだ。(※注釈 ラジコンヘリやマルチコプターは無線操縦する無人機。ドローンは完全自立で無線操縦を必要としない機体。現在は無線操縦が必要な機体でもマルチコプターならドローンとネーミングされていることもあるので購入の際は注意が必要だ)
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気軽にドローンを飛ばせなくなったあの事件
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テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

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