中年サラリーマン、早期退職で後悔する人/しない人。明暗を分ける3つのポイント
“人生100年”と言われて久しいが、中年サラリーマンにとっては厳しい時代を迎えている。体力や気力が衰える中で過酷な競争を強いられつつも、役職定年や賃金の大幅カット。新型コロナウイルスの影響もあり、企業側が「早期退職者」を募るケースも増えてきている。その一方で、国が「70歳定年」を推奨する動きもあり、今後の働き方に迷いが生じている人も多いのではないだろうか。
国が「70歳定年」の努力を企業に求めている一方、現実としては新型コロナウイルスによる不景気の影響もあり、「早期退職者」を募る企業があとを絶たない。白根氏は「今後も実施企業数、募集人数ともに増勢をたどるとみられる」と話す。
「東京商工リサーチのデータによると2021年上半期だけでも上場企業の早期・希望退職者募集人数が1万225人を超えたことがわかっています。2020年よりも1万人を超えたタイミングが約3カ月早く、いかに上場企業の人員削減の動きが急速に広がっているかを物語っています。コロナ禍の影響で人員削減を行う企業はますます増えるでしょう」(白根敦子氏、以下同)
「70歳定年」が推奨される中で企業が早期退職を勧告している矛盾について白根氏は、「ビジネスの潮流が変わっているのに終身雇用を守る制度は変わらず、企業は正社員をすぐに辞めさせにくい。そこで、従業員を辞めさせる手段として早期退職制度を仕方なく運用しているのが現状です」としたうえで、その問題を指摘する。
「早期退職者募集が社内で行われた際、『待ってました』と応募する人はいません。多くの場合、募集と同時に上司により行われるキャリア面談で、評価の低い社員が自ら応募するように仕向けています」
実は面談前に部下には極秘でA・B・Cなどのランク分けがされており、その評価に応じて面談内で告げられるセリフが決まっているという。
早期退職で後悔しないためには、どのようなことを軸に考えて決断するべきなのか。これまで3000人以上の50代から定年前後の起業相談やキャリア相談を受けてきた、株式会社キャリア・ブレーン白根敦子氏に聞いた。
大手企業を中心に「早期・希望退職者」の募集が増えている
評価の低い正社員を辞めさせる手段
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ