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「売り方よりも”買い方”を提案する」営業のプロが教える顧客ファーストの極意

お客様を「主語」にして行動できているか?

営業をするうえで「顧客視点に立つ」という意識を持つ人は多いでしょう。しかし、その意識を徹底できている人は少ないです。いざ営業の現場に臨むと「売りたい」という気持ちが先走り、自分本位になってしまうからです。 営業するうえで重要なのは、お客様が価値と感じることを確かめ、「どこまでも価値を満たす」提案をすることです。こうした価値のある提案を実現するためには、日常的に「顧客に主語に寄せる」という意識づけと訓練を行いましょう。

今井晶也氏

顧客に主語を寄せる際のポイントは、「売るもの提案」ではなく、「買いもの提案」へのシフトです。例えば、次のようになります。 ✖「この●●というサービスが売れ筋です。多くの企業に選ばれていて、現在キャンペーン中です」 ◎「御社の目標である3年後に社員数を2倍にするためには、今から〇〇を取り組む必要があります。そのための●●です」

“買い物のアドバイザー”を目指す

このように、営業が考えるべきは「売り方」ではなく「(お客様の)買い方」です。言い換えれば、“買いものアドバイザー”になることだと考えましょう。 営業パーソンがどれだけ素晴らしい提案をしても、最後の意思決定はお客様がします。購買理由はそれぞれありますが、究極のところお客様は「今よりよくするために商品を購入」します。つまり、買って成功するのも便利になるのも「お客様」なのです。 ただし、顧客に主語を寄せるというのは、自分とお客様の気持ちを“完全一致”させるということではありません。私たち営業パーソンは、お客様のための提案をしますが、お客様になりきる必要はありません。ここを間違えると、ハッキリ言って新規営業では業績は上がりません。 お客様の発言や状態に100%共感の意を示すスタイルだと、「イエスしか言わない営業」になってしまい、買おうとしているお客様から“しか”注文が貰えなくなるからです。この場合、お客様からみた営業パーソンは、パートナーではなく注文窓口です。 コミュニケーションのとり方や伝え方は、最大限の敬意を払う必要があります。しかし、お客様の課題解決を真剣に考えるなら、言うべきことは伝えるという「配慮はするが遠慮はしない」というスタンスが重要です。 <取材・文/日刊SPA!取材班 写真提供/セレブリックス>
株式会社セレブリックスの執行役員マーケティング本部長として、コーポレートブランディング、事業企画、マーケティング、営業領域を管掌。また、セールスエバンジェリストの肩書で、主に法人営業と新規営業における、セールスモデルの研究、開発、講演を行う。Twitter/@M_imai_CEREBRIX

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