怒り心頭のクレームで「すぐ対処します!」はNG。解決策を出す前にすべき、ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。
どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。
取引先の顧客から猛烈なクレームが入った。相手は「もう使わない!」と、怒り心頭の様子。話を聞けば、確かに問題があったことも事実。自分たちの非を認めつつも、なんとか継続して使ってもらうには、どのように話を進めればいいか?
どんな人でも失敗はしますが、対応次第で状況は変わるもの。
例えば、取引先に納めた製品に不具合が発生して、相手が怒ってクレームを入れてきたとき。「なんとかして失敗を挽回しよう」と、必死に解決策を伝えようとする人も少なくないです。
でも、怒っている相手に対して、最初から解決策を提示してもうまく伝わりません。興奮状態だと理性的な判断よりも感情が先立つ人も多いですよね。
なので、この場合で最初に必要なのは「製品に非があったので交換します」や「問題にすぐ対処します」といった言葉ではなく、謝罪や共感を示す言葉です。
まずはできるだけ相手の感情に寄り添うこと。すると、声が小さくなったり口調が落ち着いたりして、相手が落ち着いた態度になってきます。要するにアドレナリンが分泌されてない“通常モード”になるまで待つわけです。
それに続けて、相手の損害や迷惑がかかった部分を具体的に聞きだし、「なんと! ○○が起きてしまったのですね……、それは申し訳ありません」などと、損害内容を自ら口に出してみます。これによって共感の意を示せたりします。何よりもまず、相手が「自分たちの大変さをコイツは理解しているな」と感じる状況まで持っていく必要があるのですね。
当然ですが、この段階でヘタな言い訳をすると「どれだけ大変だったか、コイツは理解していない」と感じるので逆効果。よけいに神経を逆なでするので要注意です。
そうやって相手が落ち着いた段階で、やっと建設的な話ができる状況になるわけです。
上司からの謝罪文で納得してもらえるのか、商品を改善して同じような問題を繰り返さないようにするのか。どう行動して、どう解決するのかを具体的に話します。
この“未来の話”をするときは、相手にとってのメリットを盛り込むのがコツです。「グレードの高い商品に無償交換します!」などとメリットを提示できれば、相手は差額を得するので、「むしろ得をした」という気分にさせられます。
顧客クレームへの上手な謝罪法
相手が“通常モード”になるまで、解決策を出すのは待ちましょう
“未来の話”をするときのコツ
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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