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スプリンターズS大注目のメイケイエール。気性の悪さを改善したアイドルホースの未来を占う

写真集も発売されるアイドルホース

勝SPA!競馬

10月2日に行われるスプリンターズSで有力視されているメイケイエール 
写真/橋本健

 今週行われるスプリンターズSに出走するメイケイエール。その愛されるキャラクターから競馬ファン以外にも人気が高く、この秋には写真集も発売されるなど話題を集めています。  今回はメイケイエールのこれまでの戦歴と今週のスプリンターズSについて、さらにこれからの可能性まで考察していこうと思います。この記事を通して、メイケイエールをさらに好きになってもらえたら嬉しいです。

わがままお嬢様から大人の女性へ

 父のミッキーアイルは類まれなスピードを武器に短距離からマイル路線で活躍。一方、2016年のマイルチャンピオンシップでの斜行を覚えている競馬ファンも多いと思いますが、気性の悪さというのも目立つ馬でした。  母のシロインジャーはその名前の通り白毛馬で、シラユキヒメの一族にあたります。なお、メイケイエールは母のシロインジャーから白毛遺伝子を受け継がずに生まれたため、白毛ではありません。この牝系にはソダシもおり、現役の2大アイドルホースの祖となります。ソダシもそうであるように、この一族もゲート難が見られるなど気性面の悪さが見られます。  このように両親ともに気性の悪さを見せていたメイケイエールも、当然(?)とばかりに激しい気性を持ってデビューします。新馬、小倉2歳S、ファンタジーSと道中は折り合いを欠く競馬でしたが、それでも能力の違いで3連勝。しかし、4戦目の阪神JFでは一気にメンバーレベルが上がり、折り合いを欠いて外々を回る競馬ではさすがに勝ちきれず4着に敗れました。それでも、ソダシやサトノレイナス、ユーバーレーベンといったその後もGⅠを好走する相手と接戦を演じており、能力の高さを証明する結果といえるでしょう。  ここまでなら「普通に気性の悪い馬」程度のレース振りでしたが、3歳になって徐々に普通から逸脱していきます。  チューリップ賞では前半から終始掛かりっぱなし。少頭数とメンバーレベルが低かったこともあり事なきを終えましたが、桜花賞では出遅れると一気にスイッチが入ってしまいます。全く制御が効かずにドンドン先頭まで進んでいき、その間に数頭の馬の進路を妨害。まるでレースにならず18着に敗れてしまいました。その後、4着だったスプリンターズSでも道中では同様のレース振りを見せており、気性の改善に取り組むことになります。  そこで、翌年のシルクロードSから、「パシュファイヤー」と呼ばれる目の部分をネットで覆って競走馬の視界を遮る馬具と、「折り返し手綱」と呼ばれる競走馬の頭の位置を固定させる馬具を使用。これが効果抜群でした。同レース時点ではまだ少し行きたがる面も見せてはいましたが、馬群の内で競馬を進めて勝利。高松宮記念は外枠から外を回す形で敗れたものの、京王杯スプリングカップとセントウルSを連勝。  特に前走のセントウルSでは折り合いもスムーズで、これまでのわがままなお嬢様というレース振りから一変。大人の女性としてワンランクアップした姿を我々に見せてくれました。
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今週のスプリンターズSの見通しは?
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