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『ドラゴン桜』東大生も納得した「『ガリ勉』では東大に合格できない理由」

なぜ桜木健二は体育教師の要望を受け入れたのか?

 主人公の弁護士である桜木健二は、東大受験プロジェクトの発起人。経営不振からくる廃校の危機に面した龍山高校を救うための一大事業として、落ちこぼれたちの逆転東大合格ストーリーを掲げました。  その計画の責任者として雑務をこなす桜木でしたが、体育教師からの要望に対して快く全校応援を約束します。このシーン、実は大変不自然さが目立つ一幕でした。  学校の先生としてみればいい対応かもしれませんが、経営を立て直すことのみが目的の桜木にとっては、受験の結果さえよければいいはずです。生徒たちを東大に合格させる流れをつくりたいのにもかかわらず、他方では積極的に部活動を奨励するかのような言動を行うのは、明らかに変ですよね。  ですが、この当然の疑問に対して、桜木は「受験一辺倒の学校に未来は望めない」と切り返します。

「バランスの取れたいい脳」が受験勉強につながる

 その理由は、長期にわたって成功していくためには「バランスの取れたいい脳」を育む必要があるからです。  バランスとは、つまり「勉強一辺倒」にならないような、さまざまなことについて対応できる脳のこと。それを鍛えるために、運動や文化的活動を伴う部活動は最適だから奨励すべきだというのです。  現役で東大に通っている僕の周囲を見ても、あまり「ガリ勉」な印象を受ける人はいません。「地頭がいいんでしょ」と言われてしまえばそれまでですが、みんな勉強も部活もすべてを平等に頑張ろうとして結果を出してきた人ばかりです。  それでは、いったいどうして勉強でも部活でも結果を出せるのか? 僕自身、実際に勉強も部活も頑張ったという自負のある人間としていうなら、その理由は作中でも語られているように「勉強も部活も両方が相互に助け合って進んでいくから」だと思います。
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タイムスケジュールを書き出して、具体的に施策を考える
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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