更新日:2022年12月13日 14:05
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あの丸亀製麺が“うどん以外”の展開で海外シェアを狙っていた…野望の全内幕

少子化が丸亀製麺に突きつける問題

丸亀製麺 先日発表された2022年の日本の出生数が80万人割れをする見通しが高いというニュースを覚えている方も多いのではないでしょうか。  日本の少子化は解決の糸口が全くつかめないまま、加速度的に進行しています。人口減少は外食産業にも無関係ではなく、食べる人数や機会が純粋に減少してしまうので影響の大きい分野です。  私たちの胃袋はひとつしかありません。そもそも日本の外食産業全体はすでに縮小傾向にあります。一般社団法人日本フードサービス協会によると、外食産業市場規模は1997年の約29兆円をピークに縮小傾向です。  コロナ禍は例外としても、コロナ前の2019年で市場規模は約26兆円とピーク時から3兆円減少しています。そして、ここに今後は人口減少という避けることのできない問題がのしかかってくるという構造です。

人口減少に海外出店で対応

 今という瞬間だけを切り取るとトリドール単体の業績は好調ですが、業界全体としての見通しは決して明るくありません。  今後、このようなマイナスの影響によってトリドールが業績を落とす可能性も十分にあるということです。  イチ企業の枠組みを大きく超えている人口減少という問題。  避けられない問題に対してどのように対応すればよいのか。この打開策のひとつとしてあげられるのが海外市場の開拓です。  もちろん付け焼き刃的に海外に進出しても成功する可能性は低く、海外出店を失敗する企業は少なくありません。しかし、トリドールに関して言えば、海外出店は決して勝算のない戦いではないのです。
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丸亀がやっている、うどん以外の麺類チェーン
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経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi

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