トリドールおよび国内飲食企業の海外出店の背景を先ほど紹介しましたが、実はトリドールには現実的問題の対処とは別次元での海外出店で成し遂げたい野望もあります。 　トリドールは「食の感動で、この星を満たせ。」というコーポレートスローガンを掲げています。より具体的には、日本初となるNo.1グローバルフードカンパニーとなることが目標としてあります。 　世界中にマクドナルドがあるように、トリドールの飲食店、そして丸亀製麵が世界中にある未来を目指しているのです。それはうどん以外にタムジャイなどの複数のレーベルの世界展開によって可能になるかもしれません。 　もしもトリドールが野望を達成したら、将来的な展望が開けていない飲食業界全体に大きな希望をもたらすでしょう。 　二度目の挑戦となる中国への丸亀製麵出店。うどんは伸ばすな、売上伸ばせ…というわけで、トリドールの挑戦を期待を込めて応援したいです。 ＜文／馬渕磨理子＞ 経済アナリスト／一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。（株）フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の（株）日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi