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コンビニのレジでたくさんの「“ありがとう”を言ってもらえる」アバター接客の嬉しい誤算

 東京都豊島区にオープンした「グリーンローソン」。ローソンが掲げる「圧倒的な美味しさ」「人への優しさ」「地球(マチ)への優しさ」という3つの約束の実現に向けて、CO2排出量やプラスチックごみの削減、店内の厨房で作るできたて商品と冷凍弁当で食品廃棄の削減を目指すなど「お客様・マチと一緒に創るサステナブルな店舗」を掲げている。中でも大きな話題となったのは「アバター接客」だ。
アバター接客

アバター接客のセルフレジ。こちらの動きはすべてオペレーターから見えており、話しかけると答えてくれる(ローソン提供写真)

 実はこのアバター接客の導入を担当したのは、東大法学部卒でもともとは検察官志望だったというローソンの「法務部長」。いったい、なぜシステム開発担当ではない法務部長が……?  今回は、その経緯を聞いた。開発を進めるなかで、嬉しい「誤算」もあったという。

リアルタイムで人間が操作する「アバター接客」

アバター接客「グリーンローソン」のアバター接客とは、店舗における接客業務をモニター上のアバターが行うもの。たとえば店舗入り口に設置された大型モニターに映し出されたアバターが、目の前を通り過ぎる客に対し「いらっしゃいませ!」「本日のおすすめは、からあげクンです!」などと声をかける。  あらかじめそう話すようにプログラムされている映像か……と思いきや、実は画面の向こう側には人間がおり、リアルタイムでカメラに映し出された店内の様子を見ながら客に話しかけているのだ。

東京本社、大阪、淡路島の拠点から…

アバター接客

実際にアバター接客が行われているローソン本社内の拠点。パソコンとヘッドセット、そしてのど飴が置かれている

 さらに驚くのはレジ。近年コンビニでも増えつつある「セルフレジ」だが、グリーンローソンでは基本的にセルフレジがメインとなっている(※)。そのうちの1台はアバター接客ができるのだとか。アバターの向こうには人間がいる。 (※)収納代行の支払いやチケット購入など、セルフレジでは支払いできないサービスに対応するため、ローソン初となる「サービスカウンター」を設置している。  お会計の際にわからないことがあれば、「ポイントカードはその右下から読み込んでくださいね……そう、そこです!はい、ちゃんと読み取れていますよ!」などと「接客」をしてくれるのだ。
アバター接客

声だけでなく、オペレーターの身体の動きもアバターは忠実に再現

 とはいえ、「アバターの中の人」はどこにいるのだろうか。現在は東京のローソン本社と、大阪、そして淡路島の3拠点からスタッフが遠隔接客をしているが、将来的には各スタッフの自宅からも業務が行えるようになる見込みだ。実際に店舗に行かずに接客業務ができるので時間・距離・年齢・介護や育児など様々な理由で通勤が難しいと感じている人や、身体的なハンディキャップがある人でも、働くことができる。
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東大卒業後、司法浪人「自分には価値がない」と思っていた
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インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA

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