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NHK朝ドラ『らんまん』。坂本龍馬“天狗”の深い言葉は、今後の伏線か

『らんまん』のモデル「牧野富太郎」とは

らんまん

©NHK

 4月3日にスタートしたNHK連続テレビ小説『らんまん』。今回の朝ドラでは、高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士をモデルにしたオリジナルストーリーが描かれる。  牧野博士は幕末〜昭和まで植物とともに生き、晩年まで植物研究への意欲が衰えることがなかったという。北海道から鹿児島まで日本中の野山を歩き回り次々と新しい種を発見。研究のために40万枚もの標本を集め、94歳で亡くなるまでに1500種以上の草花に学名を与えた。  ドラマは4月7日に第5話の放送を終えている。主人公・槙野万太郎を神木隆之介が演じることは既報の通りだが、万太郎の幼少期が描かれた第1週目は『鎌倉殿の13人』でチビ金剛を務めた森優理斗が演じた。次の幼少期を迎えたこのタイミングで、1週目を振り返ってみたい。(以下、ネタバレを含みます)

幼少期・第1週目のあらすじ

 時は1867年。土佐にある酒蔵・峰屋の跡取りとして生まれた万太郎は当時5歳。生前に父を亡くし、5歳にして酒蔵の当主だ。幼い頃から草花が友達、病弱ですぐ熱を出してしまうがじっとしていられず、姉の綾(幼少期・太田結乃)もあきれてしまうほどだった。  甑倒し(こしきだおし)の日、宴の席に万太郎がいないことを知った分家の者たちは口々に万太郎の悪口を言った。「万太郎はいっそ生まれてこなければよかった」そんな言葉まで……。  それを聞いてしまった万太郎は、病床の母・ヒサ(広末涼子)に泣きつく。ヒサは万太郎がいかに大切な子かを話して聞かせるが、万太郎は納得できず家を飛び出してしまう。そして、裏山の神社で“天狗”を名乗る坂本龍馬(ディーン・フジオカ)との出会いを果たす——。  万太郎を見つけたヒサ、綾、番頭の息子・竹雄(幼少期・井上涼太)。万太郎が天狗に会った話をすると、ヒサは安心し、その場に咲いた白く小さな花の生命力の強さを語り「名前は知らないが一番好きな花だ」と愛でる。なぜこんな花が咲くのか……万太郎はますます植物に興味を持った。
らんまん

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 徳川の世の終わりごろ、万太郎はヒサの死が近づいていることを知り、ヒサが好きだと言った花を探しに神社へ。立ち入り禁止の奥山へ入り雪が降る中必死に取ってきたものの、ヒサに渡すときになって、取ってきたのは母が好きだった花ではないと気づく。悔しい気持ちのままヒサと別れることとなった。  春になり、万太郎は神社でヒサが好きだと言った花を見つける。ヒサや天狗が空から見守っているように思えた万太郎は、自分の望みを天に向かって放つ。 「わしはこの花の名前が知りたい!」
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“天狗”が坂本龍馬でなければならなかった理由
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興味や思考・気づきを活かすエンタメ系ライター。『エンタメNEXT』『NewsCrunch』などでも執筆。エンタメ以外の趣味は散歩。話を聞く・会話をすることが好き。Twitter:@moeeeee_k
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