エンタメ

元セクシー女優が「引退した女優たち」の“その後の人生”を語る

 毎月のように新人がデビューして誰かが去っていく、入れ替わりの激しいセクシー業界。半年、1年続けば早くもベテラン扱いだ。10年、20年選手もいるが、その数は決して多くない。  仕事量が安定しない、まったくオファーが来ず生活が苦しい、活動自体に疲れを感じた……など引退理由は多岐に渡るが、女優は基本的に短命な商売だと言い切れる。平均して1〜3年程度で業界を去っていく人がほとんどだろう。  華やかな生活を終えた後、彼女たちはどんな仕事をして暮らすのか。気になる今どきのリアルな毎日を少しだけ覗いてみよう。

「女優」は引退しても“完全引退”は減った!

たかなし亜妖さん

元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」

 もちろん、セクシー女優をやめて現在は一般人となり……というケースもあるが、最近は「女優を引退」しても「完全引退」する人はかなり減った。完全引退とはSNSなどもすべて削除し、完全に人前から身を引くことを指す。つまり冒頭で説明したように、一般人に戻ることを意味するのだ。  昔は業界卒業と完全引退がイコールだった。なぜならセクシー女優がビデオ出演をやめれば、本業以外の仕事を獲得するのが難しかったからである。  それが今となってはネットが普及し、女優の立ち位置や見られ方が変わった。SNSやYouTubeの活用など動き次第で可能性が広がり、先の未来を作りやすくなったと言えよう。次のステップへ進む選択肢が増えたことが、完全引退が減っている一番の理由。  水商売は将来のない職業だから……と長年言われ続けていたが、それはもう古い概念ではないだろうか。

引退後に個人ファンクラブ開設がここ数年間の流れ

 さて、完全引退をしない女優たちはどう生きるのか?  アーティスト活動、役者、YouTuberなど数々の選択肢があるなかで、もっとも多いのは個人ファンクラブの開設だ。要するに、インフルエンサーへの転身がここ数年間の定番的な流れ。すでに現役時代にファンクラブを開設済みで、引退後も継続されることが大半である。  ファンクラブは専用のサイトを経由して開設するのだが、サイト側はあくまで“場所貸し”のようなもの。月額プランや更新頻度、内容などは個人で設定できるため自由度が高い。  既存のファンが多いほど加入数が安定し、収入にも繋がるというわけだ。人気女優ならこの収益だけで十分に食べていけるし、「人前に出続けていたい」という希望も叶う。  支持する人々もリアルな彼女たちの姿を確認したい気持ちが強いため、課金に対してさほど抵抗がない。「引退後も活動を続けてくれて嬉しい」と思う層も実際に多いようだ。  ファンクラブはお互いに良いことづくめでしかない。遥か前に引退した女優がファンサイトにより復活した例も多いようで、今後もさらなる新規開設が予想されるだろう。
次のページ
風俗やキャバクラの世界に飛び込む元セクシー女優たち
1
2
3
4
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya

記事一覧へ
おすすめ記事