更新日:2023年08月06日 12:44
エンタメ

「周りの声なんてどうでもいい」50歳で東京から九州へ。お笑いコンビ・ダイノジが見つけた“幸せの定義”

他人と比べるのをやめて、“幸せの定義”を自分で決める

 年齢を重ねると、家族や仕事など人生で背負うものが増えてくる。もっと人生を楽しく生きたいというアラフォーやアラフィフも多いだろう。彼らのように生きるためにはどうすればいいのか。 ――お2人のように人生を楽しく生きるためには何が必要なのでしょう? 大谷:やっぱり他人と比べるのをやめることです。例えば、仕事終わりのサウナが最高に楽しくて幸せな人がいたとする。でも、世間には「サウナは実は健康に悪い」と難癖をつけて人の好きな物を邪魔する連中がいる。 そんなことを気にせず、サウナに入って「ととのったー!」となるのが幸せなら、それでいい。幸せの定義を自分で決めてしまえばいいんですよ。 ――幸せの定義、ですか? 大谷:なんでもいいんです。仕事から帰ってカップ麺食べながらコンビニのフライドチキンを食べるのが幸せだったら、それに向かって頑張ればいいし、自分で選択して自分が納得するなら周りの声なんて一切聞かなくていいんです。 大地:僕はいま、福岡の友人の家に居候しています。若手芸人みたいですけれど、それも僕が自分で選択した。家族が住んでいる家が東京にあるのに「福岡では居候かい!」とイジられますけど、イジられるのも幸せですよ(笑)

この状況をひっくり返したら「グレイトじゃん」

ダイノジ

2人は移動の飛行機も自ら予約するという。「LCCにだいぶ詳しくなりました(笑)」

――それでも「人生はしんどい。楽しくない」と思う人もいます。 大谷:大好きな矢沢永吉さんが若い頃、お金がなくて苦労していてしんどい時期があったんです。でも、一方でこの状況を客観的に見て「いいぞ、このしんどい状況は後々、俺が出す自伝で効いてくる」と思っていたんです。僕はこのエピソードが今でも心の支えになっています。 どんな状況に置かれていたとしても、あなたの人生はあなた自身が選んだもの。背負う人生も、しんどい人生も、あなたが選んだんだから、それすらも楽しめるようになればいいんです。 僕らは九州に来て何をするかを全く決めないまま九州に来ました。仕事も減るし、単価も安くなるし、しんどいこともあります。ただ、この状況からひっくり返したら「グレイトじゃん」って考えるとワクワクしますね(笑)  * * *  浮き沈みの激しいお笑いの世界でこれまで様々な芸人を見てきたが、ダイノジは今までにない生き方をしている新しいタイプの芸人かもしれない。2024年春にはダイノジ出演の音楽フェスの開催が予定されている。ダイノジのさらなる活躍に注目したい。 <取材・文/木村公洋>
コラムニスト・ライター。1978年生まれ。NSC東京作家コース出身。2006年から2020年まで放送作家として活動。キー局のテレビ・ラジオ番組の報道・情報番組を主に担当。2020年秋に東京から福岡へ移住。福岡・九州情報の発信に努めている。X(旧Twitter):@uraihiro
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