エンタメ

『サンデーモーニング』を“降板”して音声配信者に。橋谷能理子「ホームに戻ってきた感覚」

配信者として、キャスターとして

橋谷能理子

橋谷さんおすすめの「ビジネスパーソン向けのVoicy過去配信」

――現在は音声プラットフォーム「Voicy」で「橋谷能理子のニュースなつぶやき」を担当しています。キャスターとしてテレビの向こうの視聴者へ伝えること、配信者としてリスナーに伝えること、違いを感じる部分、近いなと感じる部分をそれぞれ教えてください。 橋谷:違う部分で言うと、「Voicy」を聴いてくれるリスナーは、アプリでわざわざ私の話を能動的に聴きに来てくれているので、どちらかといえば私に好意的な人が多い=安心して話せるアットホームな環境だと思っています。  テレビは、その番組が好きな人もそうでない人も、視聴者としている。なので、一言、一言にとにかく神経を使い、緊張感も半端がなかったです。「Voicy」はホームタウンに戻ってきた感覚で、とても楽しく、「自分の言葉」で話せる場だと感じています。  同じ部分で言うと、新人のアナウンサーの頃から言われていた、「カメラではなく、誰かがそこにいると思って言葉を伝えなさい」と言うことでしょうか。「Voicy」は音声のプラットフォームなので、スマホのマイクに向けて話すわけですが、スマホに向けて話すのではなく、アナウンサーとして叩き込まれた、誰かがそこにいると思って話しかける感覚というのはとても大事にしています。ビジネスパーソン向けにおすすめの過去配信は「日ハムの大谷選手へのプレゼンが完璧過ぎた」(2023/3/18)でしょうか。

中高年の男性が絵本の朗読で涙

橋谷能理子――最後に今後、チャレンジしていきたいことを教えてください。 橋谷:今まで朗読のライブをずっとやってきました。ニュースの原稿を読む仕事は、いかに正しく情報を伝えるかが重要なのですが、朗読はとても自由な仕事です。朗読は密かな人気があって、リスナー側もやっている側もとても楽しいんです。  ライブでびっくりすることが、中高年の男性が絵本の朗読を聴きながら泣いてくださることです。絵本で書かれているテーマは年齢に関係なく、人間に心に刺さるんだなと感じます。 「アナウンサー」と「朗読」という仕事において、言葉で伝えることに変わりはないのですが、より多面的に「言葉を伝える仕事」を“深化”させていきたいですね。その中でVoicyは、自分に戻れる場所として、いつでも自分の言葉を自分の伝え方で伝えられる場所だと思っています。これからも同じように続けていきたいです。 <取材・文/日刊SPA!取材班> 【橋谷能理子】 東京女子大学文理学部英米文学科卒業後、テレビ静岡にアナウンサーとして入社。以後、フリーとなりテレビ朝日系列「ニュースステーション」「おはようCNN」ほか、2023年3月までTBS「サンデーモーニング」に出演。現在は母校・東京女子大学の非常勤講師としてメディアとコミュニケーションの授業を担当し、企業や自治体向けの講演・セミナーも行う。音声配信プラットフォーム「Voicy」では「橋谷能理子のニュースなつぶやき」も日々更新中
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