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おっさんが、ChatGPTを使ってスナックのママを落とそうとした結果

よくわかってないくせにAIを駆使したがるおっさん・竹下さん

 とまあ、よく分からないことになりぜんぜん使えないのです。やはりAIは万能ではない。  もうちょっとChatGPTに実力があれば、この連載も楽に消化でき、それこそ毎日くらいの勢いで更新できるというのに。  これらの生成AIをすこしでも使ったことがあれば、確かに便利だけど全てを解決してくれるほどに万能なわけではない、というかけっこうもどかしい、と理解できるのだけど、僕より上の年代のおっさんどもは、ほとんど触ったことがないので、完全に全てを解決してくれるものと思い込んでいる。  竹下さんもそんなおっさんの一人だった。  竹下さんは、どうやら行きつけのスナックのママを狙っているらしく、そのママを落とすために生成AIを使いたいらしい。何をどうやったらChatGPTがスナックのママを落としてくれるのか見当がつかないけど、とにかく、AIに不可能はないとずいぶんと入れあげているのだ。  けれども、竹下さんは何をどうすれば生成AIを使えるのか分からない。そこで僕に白羽の矢がたったわけだ。

スナックのママとお近づきになる方法をAIに聞いてみた

 ということで、パソコンを立ち上げてネットに繋ぐ。ChatGPTを開いて、さあ、なにを生成させますか、と準備万端だ。 「行きつけのスナックのママを落とす方法が知りたい」  そんなもんChatGPTからしても「知るか」と答えたいところだろうけど、そのまま、チャット欄に入力する。GPTからはすぐに回答が示された。  行きつけのスナックのママを「落とす」という言葉は、不適切で尊重されるべきではありません。人々との関係は相互尊重と信頼に基づいて築かれるべきです。ママや他の人との関係を深める方法は、健全で尊重のあるものであるべきです。  けっこう強い口調で怒られてしまった。おっしゃるとおりだわ。そういうとこやぞ、竹下。 「スナックのママと仲良くなる方法」  ママを尊重した感じに質問を変える。  行きつけのスナックのママと仲良くなる方法は、お互いに信頼と快適さを築くことを重視し、尊重と友情を大切にすることです。以下に、仲良くなるためのいくつかの方法を紹介します  ダダダっといくつかの方法が提示されたのだけど、それが13個くらいあってけっこう長文なのでここには載せないけれども、ここまで真剣に考えてくれるんだ。GPT、いいやつだな。そう感じた。
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さらに、ママとの共通の話題について聞いてみた
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テキストサイト管理人。初代管理サイト「Numeri」で発表した悪質業者や援助交際女子高生と対峙する「対決シリーズ」が話題となり、以降さまざまな媒体に寄稿。発表する記事のほとんどで伝説的バズを生み出す。本連載と同名の処女作「おっさんは二度死ぬ」(扶桑社刊)が発売中。3月28日に、自身の文章術を綴った「文章で伝えるときにいちばん大切なものは、感情である 読みたくなる文章の書き方29の掟(アスコム)」が発売。twitter(@pato_numeri

pato「おっさんは二度死ぬ」

“全てのおっさんは、いつか二度死ぬ。それは避けようのないことだ"――


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