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おっさんが、ChatGPTを使ってスナックのママを落とそうとした結果

さらに、ママとの共通の話題について聞いてみた

 いま、これを読んでいる皆さんにこんな友人がいるか。行きつけのスナックのママと仲良くなりたい、方法を考えてくれといわれ、13個も提案できる熱心な友達がいるか。俺にはいない。たぶんお前にもいない。 「たくさん提案がありますけど、基本的には共通の話題で盛り上がるべしって書かれてますねえ」  よくよく考えると、別に生成AIでなくとも、普通の人間でもできるアドバイスだ。 「共通の話題かあ。なにがいいかな」  竹下さんは悩んでいる様子だった。 「さすがに共通の話題は何が良いですか? なんて質問できないですよ。ママに聞けって怒られるに決まっているんですから」  釘を刺す。 「いちおう、きいてみてくれ」  なにが「いちおう」なのかわらないが、仕方なしに質問してみる。

だが、時にAIは人間以上に親身になってくれもする

 彼女が具体的に何に興味を持っているかを知るためには、直接彼女に尋ねるのが最も確実な方法です。  ほらみろ、いわんこっちゃない。  結局、生成AIは万能の神ではないから、可能性をアドバイスはできても、本質的な部分は実際に本人に聞いてみるしかないのだ。 「そういや、旅行が好きだって言ってたな。店を休みにして温泉とかいくって」  やっと会話の糸口みたいなものが見えてきた。温泉についてどんな話題で盛り上がったらいいのか聞いてみることにした。  温泉旅行がママの趣味であることを知っているなら、それを中心にした会話は素晴らしいアイデアです。以下は、温泉旅行に関する話題を提供するいくつかのアイデアです  GPTに褒められるとけっこう嬉しいものだな。GPTはけっこう熱心に提案してくれて「ママのオススメの温泉」「これからの温泉計画」「最近の温泉旅行の話」などを提案してはいかがと助言してくれた。こんなに親身になってくれる人、僕の友人にはいない。
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かたくなにおっさんを冒険させたがるAI
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テキストサイト管理人。初代管理サイト「Numeri」で発表した悪質業者や援助交際女子高生と対峙する「対決シリーズ」が話題となり、以降さまざまな媒体に寄稿。発表する記事のほとんどで伝説的バズを生み出す。本連載と同名の処女作「おっさんは二度死ぬ」(扶桑社刊)が発売中。3月28日に、自身の文章術を綴った「文章で伝えるときにいちばん大切なものは、感情である 読みたくなる文章の書き方29の掟(アスコム)」が発売。twitter(@pato_numeri

pato「おっさんは二度死ぬ」

“全てのおっさんは、いつか二度死ぬ。それは避けようのないことだ"――


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